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「英語を勉強して良かった」1番大切な理由

「英語って、何のために勉強するの?」

皆さんが英語や英会話を学ばれる理由は様々だと思います。「旅行をもっと楽しみたい」「留学やホームステイに行きたい」「受験のシステムが変わる」「仕事で英語が必要だ」「就職や転職で有利になる」「外国人と話してみたい」「外国人の友達や恋人が欲しい」「もうすぐ東京オリンピック!」「シェアハウスに入居したら周りがみんな外国人」…その目的、動機は人によって千差万別でしょう。きっかけや目的が何であれ、英語を身に付ける事はその方々にとっては必ず何らかのプラスになるはずです。僕に至っては、大学時代に父に「学生のうちに留学くらいしておけ」と言われたのがきっかけです(笑)もちろんそれ以前からTOEICくらいは受けないと…と思って単語を覚える程度はしていましたが、本格的に背中を押してくれたのはその父の一言だったのは間違いありません。詳しくは留学時代の体験 「Santa Barbaraその1。」のブログからお読み頂ければ幸いですが、何しろ僕はそのようなきっかけでロクロク会話の経験もないまま留学へ出発し、現地で打ちのめされ自分の情けなさを痛感し、そこから必死に英語の勉強を始めることとなりました。

きっかけはこのような情けないものですが、とにもかくにもその後英語を身につけた事で、次の留学では海外に多数の友人ができ、その後9.11直後の超氷河期の就職活動を勝ち抜き、海外旅行へ行っても不自由なく行きたい所へ行き、やりたい事をやり、食べたい物を食べ、相手を怒らせるまで値切り(笑)、時には英語でケンカをする事も出来ます。今ではネイティブと英語で議論してもそう簡単には負けません。そして何より、いまこうして英語を教えると言う仕事を立ち上げる事も出来ました。まさにあの時の父のひと言が、僕にとってはかけがえのない一生ものの財産となりました。恥ずかしくて口では伝えられませんが、僕はその時の父のアドバイスに、本当に深く深く感謝をしています。日本語しか話せなければコミュニケーションが取れるのはせいぜい1億人と少しですが、英語と言う「世界の共通語」でコミュニケーションが取れる人の数は、少なく見積もっても世界の半分、約35億人に上るでしょう。つまり僕の世界は父のおかげで35倍の広さになったのです。世界を自由自在に旅をして、35億の人々と会話ができ、様々な知識や経験を得て無限の魅力と出会うことが出来る。こんなに素晴らしい事は無いと思います。

しかし、僕が「英語を身に付けて良かった」と思う1番大切な理由は、実は上記したような事ではありません。僕にとっては世界を知ることで、「日本のことを初めて正しく知ることができた」と言うことが、もっとも大切な事だったといま思えることです。

実は僕は若い頃は、いつか日本を出て行きたいと思っていました。こんな経済が低迷し、刺激的な事が少なく、政治家や官僚は悪事ばかりを働き、過労死するほど働かなければならない国に住むのは不幸だと勘違いをしていました。ただ僕がこのように思っていた事は実はそれほど稀なケースではなく、実際に日本の若者は他国の若者と比べて自分たちを幸せだと感じていない、と言う調査データが出ています。つまり日本人、特に若者は日本に生まれた事を「幸せでない」と思ってしまっているのが現状なのです。それは実は大きな勘違いなのですが、残念ながらそれが勘違いだと気付くチャンスや方法が日本の若者にはないのかも知れません。それは日本の教育政策の失敗と、マスメディアがネガティブな内容ばかりを批判的に報道する偏向的な姿勢、そして何より、若者が内向的にならざるを得ない英語教育のレベルの低さに大きく起因しています。

僕は英語が話せるようになってから、色々な国の友人と話をしたり、中々行く事が出来ないような場所にも行けるようになり、個人的に旅行が好きだった事もあり世界各地の様々な場所へ行き、様々な現状や問題を自らの目で見て感じる事が出来ました。そしてその中で、初めて気付くことが出来たのです。「自分は何て恵まれた国に生まれ育ったのだろう」と言うことに。

<これだけの大都市にも関わらず、東京の空は青い。韓国や中国からの観光客は、まず空の色が違う事に驚くそうです。アジアやヨーロッパの大都市の空が青い事は、近年ほとんど無くなりました>

世の中面白いもので、日本に生まれて日本しか見た事がなかった時は、実は日本のことは何も分かっていなかったのです。世界に飛び出して他国と日本を比べた時に初めて、日本は世界の中でもズバ抜けて幸せな国だと気付きました。治安が良く女性が夜に繁華街や住宅街を1人で歩いても何も問題がなく、町は清潔で人々は勤勉で礼儀正しく親切、カフェでバッグを席に残してトイレに行っても盗む人もおらず、電車にスマホを忘れてもかなりの確率で戻って来ます。サービスのクオリティは世界のトップと言えるほど優れており、仕事を探そうと思えば労働者の数より求人の数の方が多い、賃金の水準もバブル期のように世界トップでは無いにしろ、先進国に相応しい十分に裕福な生活を送ることができ、ほとんどの国民が海外旅行を楽しめ、日本のパスポートを見せればビザも免除され疑われることもほとんどありません。世界のトップを争う技術や医療環境も存在し、選挙権も表現の自由も当たり前のように与えられている。自然に恵まれ美しい景色と文化的な財産を持ち、水資源に困るどころか水道の水をそのまま飲むことまで出来る。首都である東京都市圏は人口ベースでも経済ベースでも世界最大の都市で、世界中の料理を楽しめ、世界中のエンターテイメントや芸術がやって来て、手に入らないものの方が珍しく、ありとあらゆる種類の娯楽を楽しむことができ、把握仕切れないほどの新スポットが次々と生まれ、ニューヨークと世界一を争う事が出来るくらい刺激と新しさに満ちあふれています。高品質で新鮮な食材があふれていて、美味しいものがいくらでもあり、和食は世界的にも最も価値のある料理の1つとして世界遺産にもなりました。高級な食べ物でなくてもクオリティが高く、安くて美味しいものが沢山あります(安くても美味しい、と言うのは他国では非常に稀なことです)。アニメや漫画と言ったサブカルチャーは世界中の若者を魅了して日本好きの外国人がどんどん増えていて、逆に海外へ行けば日本人だと言うだけで親切にされたり礼儀正しく扱われる。これだけ恵まれている国は世界のどこにもありません。日本より進んでいる国はおそらく、アメリカぐらいのものでしょう。そのアメリカですら、全ての面で日本より優れている訳ではありません。

<イタリア・ナポリのメインストリート。経済状況が悪化しゴミの回収がままならないそうです>

先進国が集まるヨーロッパでさえ失業率が10%を超える国が続出し、10人に1人は仕事がありません。多くの国は砂漠化と水資源の確保に苦しみ、水道水を安心して飲めるなどと言う国はほとんどなく、移民の受け入れに問題があった国では差別や貧困が蔓延し治安も悪化しています。パリやロンドンでテロが頻発しているのは皆さまもおそらくニュースでご覧になった事があるかと思います。近年、規模の上では日本より大きくなった中国では大気汚染と水質汚染に歯止めがかからず健康を維持することすら難しくなりつつあり、選挙や表現の自由もない独裁状態であるばかりか賄賂次第で無実も有罪に、有罪も無実になる有様で、国民は常に海外へ脱出するチャンスを探しています。他のどの先進国を見ても発展途上国を見ても、日本のように何一つ不自由がない国は1つもありません。

<北京の大気汚染。管制塔が霞むほど深刻な状況です>

日本人は自らが築いて来た文化、歴史、経済や自然環境にもっと誇りを持っても良いと、僕は思います。これだけ素晴らしい国は見つける事が不可能だ、と言っても決して過言ではないと思います。逆に日本を知る外国人の方が、日本の事をよく分かっていたりします(苦笑)ただ、それは残念ながら、日本にいたら分からないこと、世界へ出てみて初めて気付くことです。その意味で、僕は英語を身に付ける事ができて本当に良かったと思い、もっと日本の良さを世界に発信したい、そして日本の皆さまにも、私たちの住む国のことをより良く知って頂けたら、と思います。そして私たちは恵まれているからこそ、もっと世界に貢献する事も忘れてはならないと感じます。

そのためにも、僕は今後も日本の英語教育を変えると言う目標に挑戦し続けたいと思います。そして日本の未来を創って行く若者に、ぜひ世界に飛び出して見識と経験を広げ、今後の日本をより良くして行って欲しいと願うばかりです。皆さまが世界を知り日本を知る、そのお手伝いが少しでも出来たら幸いです。

Learning the world means learning your own country. Find and love the country where you have grown up. Contribute to and improve your home country and the world.

“Find the world. Find Japan again!”

※ 英会話SSEAが『みんなの英語ひろば』の取材を受け、特集記事が掲載されました。ぜひご覧ください!

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台湾が決断しなければいけないこと

「え?台湾って、台湾って言う国でしょ?」

おそらく、かなりの数の日本人の皆さまはこのような認識かも知れません。この認識は実質的には正解ですが、国交上、あるいは世界の中での認識としては不正解です。実際に日本政府は台湾を国家としては認めておらず、中華人民共和国の一部と言う扱いにしています。ですので、日本と台湾の間には正式な国交がありません。これだけ身近で親日的な国であるにも関わらずです。これには、台湾がたどって来た苦難と挑戦の歴史が大きく関係しています。

<中華民国(台湾)と中華人民共和国(中国)の国旗>

台湾の正式な国家名は未だに「中華民国」(Republic of China)であり、「中華人民共和国」(People’s Republic of China)と内戦状態にある国、つまり中国が2つに分かれている状態であると表現するのが最も正確でしょう。台湾が戦時中は日本の統治下にあったのはご存知の通りですが、日本の敗戦によって台湾は中国に返還されることとなりました。その第二次世界大戦の後も中国では共産党と国民党の内戦が続きましたが、結果として中国大陸では毛沢東率いる共産党が勝利し、中華人民共和国が建国されました。破れた蒋介石率いる国民党は台湾へ逃れ、そこで建国されたのが中華民国(台湾)です。そして内戦が収まった後も、両政府は自らが正統な中国政府であると主張し続けました。中華人民共和国は共産主義国家であったため、当初西側のアメリカを始めとする自由主義陣営は中華民国と国交を樹立しましたが、次第に大陸を実際に統治する巨大な中華人民共和国との国交を結ぶ国が現れ始め、ついに1972年にはアメリカのニクソン大統領が中華人民共和国を訪問し、中華人民共和国を唯一の中国の正統な政府として認め台湾はその一部であるとする「一つの中国」論が世界の主流となってしまったのです。その流れに日本政府も逆らい続けることができず、同1972年に日本政府も中華人民共和国を中国の正統な政府として認めると同時に、その一部である中華民国政府とは断交を余儀なくされることとなりました。2017年時点で世界で台湾を国家として承認している国はわずか20か国ほどであり、そのほとんどが南太平洋やアフリカ、中米の小国ばかりです。近年では中国政府がマネーパワーを絡めてこれらの国への圧力を強めており、最近ではパナマがついに台湾との断交に至りました。

では台湾は本当にこのまま中国の一部になってしまうのかと言うと、可能性はゼロではありませんが、すぐにそのような事態になる可能性もまた低いと言えます。その最大の理由はやはりアメリカで、台湾と中国は1つの国であるとしながらも実質的にアメリカと台湾は同盟関係にあり、アメリカが背後で守っているため中国も手を出せずにいるというある種のにらみ合いの状態が続いているからです。アメリカには「台湾関係法」と言う法律が存在し、もし中国が台湾に侵攻した場合はアメリカは台湾を守ることがアメリカの国内法で定められているのです。アメリカにとって台湾は日本と一体となって中国の海洋進出を防ぐための重要な要衝であり、日本~台湾で形成される防壁(第一列島線と呼ばれます)はアメリカが絶対に譲れない防衛ラインになっています。米軍基地が沖縄に集中しているのもこの点が大きく関係していて、その理由は日本・韓国・台湾と言うアメリカの同盟国を守るためにその中間に位置する沖縄に基地を置くのが最も理想的だからです。よく「日本政府も米国政府も沖縄をないがしろにしている」と主張している人がいますが、この主張は本質的な事実が全く抜け落ちている見当違いのものです。どちらの政府も沖縄に負担を押し付けたくてそうしているのではなく、このような国際関係と安全保障上の理由で「そうならざるを得ない」と言うのが正解です。ですが、もちろんそれを口実にして沖縄の人々に過剰な負担を掛けるのは間違っています。少しでも沖縄の人々の負担が軽くなるよう、日本政府には最大限の改善策を実行して行く義務があります。

<東アジアの地図。沖縄は米国にとって戦略上非常に重要な位置にある>

話がだいぶそれましたが、台湾に話を戻したいと思います。台湾人と中国人は同じ漢民族ですが、そのたどって来た歴史と築いて来た文化や国民性は全く異なるもので、もはや同じ民族とは呼べないものです。台湾には選挙があり民主主義が根付いており、自由主義社会の中で経済を力強く発展させて来ました。年配の人には日本の教育で育った方も多く、その影響かどうかは分かりませんが、礼儀正しく、親切で暖かく、勤勉で、人懐っこく優しい性格の人が多く、何より世界一の親日国です。台湾に行けば英語よりも日本語が通じ、日本の文化や食べ物、お馴染みの商品やお店があふれていて、日本人だと言うだけで親切にされます。日本に旅行する人や日本語を勉強する人も多く、正に日本の親友と呼ぶべき人々です。僕も数多くの台湾人の友人がいますが、みんな良い人間ばかりでいつも最大限におもてなしをしてくれます。本当に愛すべき人々です。

<いつも暖かく迎えてくれる台湾の友人たち。怪我をしたら車椅子を押してくれ、自宅に泊めてもらった事も>

お年寄りの方々は日本の統治時代を懐かしく思い出しては、日本語で話しかけて来てくれます。日本統治時代に台湾のダム建設と水利事業に尽力を尽くした八田與一は今でも台湾の教科書に取り上げられていて、台南市では毎年八田の功績を祝う式典が続けられています。最近、地元の住民がずっと守って来た八田の像が親中派の議員に破壊されると言う事件が起こりましたが、その事に多くの台湾人が心を痛め、像はすぐに再建されたそうです。

<台南市に設置されている八田與一の像と破壊された直後の写真>

そのような最も身近な愛すべき国と正式な国交がないと言う事に、正直なところ僕は違和感を覚えます。もちろん、台湾と中国が戦争をして分離することを望んでいる訳ではありません。しかし、台湾は台湾であり、中国の一部では決してありません。もし中国が本気で台湾に侵攻しようとした場合、本当に日本は黙って見ていることしか出来ないのでしょうか。もちろん憲法9条がある限り、日本に出来ることは何もありません。ですが、そう言った事態にならないように、何か日本に出来ることはないのか、日本人はもっと自らの親友の力になるべきではないのか、いつもそのような考えが頭をよぎります。現在の中国の国家主席である習近平は台湾統一に並々ならぬ執着心があると言われており、在職中に何らかの行動に出る可能性は否定出来ません。

そして2019年に入り、状況はまた変わりつつあります。2019年1月2日、中国の国家主席である習近平は次のような演説を行いました。「中台統一に関して、中国は武力による統一を否定しない」と。

このような強硬な発言が行われた背景には中国と台湾の関係だけではなく、世界の様々な要素が複雑に影響を与えています。特に米国と中国の間で収束する気配のない貿易戦争、そして中国国内、特に中国共産党内部における権力争いと言う国内政治の問題がその大きな原因となっています。

米国と中国の間で起こっている貿易戦争は、もちろんただの経済問題ではありません。そこには世界で最重要となる核心技術の保護を米国が強めその流出を防ぐと同時に、世界の情報技術、そしてその先にある経済と軍事の主導権は中国へは渡さないと言う明確な目的と、米国の世界のリーダーとしてのポジションとそれにより生じている利益を中国が脅かすことを抑え込み、中国のこれ以上の影響力の拡大はこの時点で潰すと言う超大国同士の「覇権争い」が背景にあるのです。武力衝突が無いにせよこの状況はかつての米ソ冷戦と同じ、21世紀における米中冷戦と呼べるもので、米中はアジアだけでなく欧州やその他の地域でも激しくその影響力を争っており、この米中冷戦には今後、世界のほとんどの国が巻き込まれることとなるでしょう。

しかし米中間のみにおける貿易摩擦に限って見れば、すでにその勝敗はついています。両国とも貿易摩擦によりその経済にマイナスの影響が出ているもののその深刻さについては中国のダメージが圧倒的に大きなものであり、既に中国経済の急激な減速が様々なところに現れています。中国の経済成長の要であった不動産バブルはマイナスに転じ、上海の不動産価格に至っては25%ものマイナスとなっている場所もあります。国内消費についても減速が明確になって来ており、世界の高額なブランド製品の30%を購入していた中国の消費者が購入を控え始めた結果、イタリアの某有名ブランドの株価が香港証券取引所において暴落する結果となりました。このような想像よりも遥かに大きかった中国経済へのダメージは国内政治にも確実に影響を与えており、共産党の内部からはすでに「アメリカに喧嘩を売るのはまだ早すぎた」と言う不満の声も出始めていて、共産党主席の任期を撤廃して終身的な独裁者としてのポジションを確立しかけていた習近平は、その国内政治において苦しい立場に置かれつつあります。こうした複合的な世界の状況から生まれてしまったのが「台湾を武力を使ってでも統一する」と言う強硬な発言です。それは国内に向けた自らの求心力を高めるためのパフォーマンスの側面に留まらず、このまま国家主席としてのポジションが脅かされる事になれば、国内に生じている不満の矛先を逸らすと同時に自らの業績を確立すべく、本当に武力行使に踏み切ると言う可能性は一段と高くなっています。台湾のその意思に関わらず世界の覇権争いと中国の国内政治問題により戦争の危険が生じつつあることは、台湾にとってみれば悲劇以外の何者でもありません。

こうした状況において、台湾の国内世論も真っ二つに分かれてしまっています。経済でもはや密接に結びついている中国との関係は改善すべきだと言う経済的な立場と、台湾が築き上げた民主主義を何としても守り中国とは政治的な距離を置くべきだと言う意見がぶつかり合い、台湾も今、その将来への運命の分かれ道に置かれています。2020年にはその運命を決定するであろう台湾総統選挙が控えており、この選挙で台湾の市民はその政治的独立性を維持するか、中国との接近を受け入れるかの二択を迫られることになります。独立性向の強い民進党が勝てば経済への悪影響と武力衝突の危険性が高まり、中国寄りの立場を取る国民党が勝てば、中国政府の提案した香港と同じ「一国二制度」を将来的に受け入れることになるでしょう。どちらの結果となっても頭が痛くなるような運命の分かれ道ですが、香港での「一国二制度」がただの建前と化して事実上は完全なる中国の一部となっているのが現実である以上、それを受け入れる事は台湾が民主主義を捨てて中国と一体化すると言うことに他なりません。この「一国二制度」を受け入れた瞬間に台湾は第2の香港となり、おそらく香港と同じような悲劇的な未来を迎えることになるでしょう(詳細は別記事:「いま香港で起こっていること」をお読みください)。この台湾世論における覇権争いにも米中は当然影響力を強めようとしており、米国は台湾への武器販売を拡大し近海への米軍派遣を日常化させる一方で、中国は戦闘機や軍艦による威嚇を繰り返しながら台湾国内のメディアや財界に経済的圧力を行使して世論のコントロールを裏から図っていると言われています。米中と言う大国の都合に翻弄される形で、台湾はその運命を半ば強制的に選ばざるを得ない状況であると言えます。しかしいずれを選ぶとしても今の台湾に民主主義が存在する限り、その運命を決めるのは他でもない台湾市民自身です。選ぶチャンスが残っていると言う意味では、台湾は香港よりは運が良かったと言えるかも知れません。

日本は、この世界の動きをただ眺めているだけで本当に良いのでしょうか。東日本大震災が起こった際、日本に最も多額の援助をしてくれた国は台湾だと言う事実を、日本の皆さんはどれだけの方が知っているでしょうか。その額は141億円にも上り、これは台湾の1世帯あたりで計算すると、実に1600円以上にもなります。皆さまが募金をする際に、1,000円と言う金額を募金された事はありますか?僕は恥ずかしながら、いつもせいぜい100円が限度です(台南地震の時だけはお礼の気持ちを込め1,000円を募金しました)。 つまり台湾人のほとんどの人が、日本に非常に多額の支援をしてくれたはずです。台湾の人口は約2400万人、これは韓国の半分、アメリカの13分の1、中国の60分の1の数字です。台湾の物価や賃金が日本より低いことを考慮すれば、これがどれだけの意味を持つか、お分かり頂けるかと思います。その台湾が世界一の援助をしてくれたにも関わらず、日本政府は公式に台湾にお礼を伝えることすら出来ませんでした。僕は日本人として、これは本当に恥ずかしく情けない限りです。

<台湾からの暖かい支援を忘れてはいけない>

1997年に香港が中国に返還されて以来、香港の中国化が止まりません。香港市民の自由と生活環境の質はどんどん悪化しており、チャイナマネーの安全な投資先として香港の不動産がどんどん値上がりし、香港市民は高額な家賃や狭い住環境に苦しみ、安全な生活物資を香港で買い占めて行く中国人のために必需品も不足し、テレビでは毎日のようにその日の大気汚染状況(中国大陸から流れて来る)が報道され、民主化を求めるデモが盛んに行われています。その香港市民の1人が、僕の台湾人の友人にこう言ったそうです。

「台湾は、香港のようにはならないで」

<2003年と2017年の香港の写真。大気汚染が悪化したのが良く分かる>

日本は先進国の一員として、また世界で3番目の大国として、世界で果たすべき義務があるはずだと僕は思います。「自分の国さえ良ければそれで良い」では許されないはずです。それはもちろん、戦争に参加すべきだと言う意味では決してありません。しかし少なくとも、台湾のために出来ることは何かないのでしょうか。民間レベル、経済レベルでの協力や結びつきを強化して、台湾が中国に飲み込まれないように果たすべき義務があるはずです。それは台湾との友情や親日的な人々を守ると言った道徳的な側面のみならず、経済や国防と言った現実的な日本の国益にも多大に関わることです。

台湾と言う日本を最も愛してくれている国について、日本がもっとも大切にすべき隣国について、皆さまにも少しでも考える時間を取って頂けたら、そして些細な事でも、例えわずかであっても何かを実行に移して頂けましたら幸いです。台湾がいつまでも今の暖かい台湾のままでいられる事、日本と重要な価値観を共有する最も大切なパートナーのままでいられる事を、切に願うばかりです。

※ 英会話SSEAが『みんなの英語ひろば』の取材を受け、特集記事が掲載されました。ぜひご覧ください!

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Santa Barbaraその17。

ここでは2001年の春に僕が初めての留学で滞在したカリフォルニアの小さな町、サンタバーバラでの体験について書いています。初めてこのブログをお読みになる方はぜひ、Santa Barbaraその1。からお読みください。

ロサンゼルスからサンタバーバラへの帰り道で国際免許証不所持のままパトカーにスピード違反で捕まった僕は、気力を振り絞ってやっとの思いでサンタバーバラへと帰着しました。(追記:カリフォルニア州でも州法上、日本人は日本の免許証だけで運転することが許可されているようですが、このような事態に備えて、あるいは州をまたいで運転することに備えてやはり翻訳文の所持は推奨されます)雨が降りしきるなかメンバー全員をそれぞれのステイ先に送り届けたものの、もう声も出ない…と言うような気分でした。今なら全く気にならないと思いますが当時はまだ英会話もロクにままならない青二才で、どうやってベンチュラの裁判所に出頭して何をすれば良いのか…頭には不安しかありませんでしたが、何しろ疲れ切っていたので眠れなかったと言う記憶はありません(苦笑)

<スピード違反で捕まったスポーツタイプの車>

翌朝、レンタカーを返却するために登校は車でしたが、毎朝アグネスと登校することが日課になっていたため2人でその車にて学校へ向かいました。アグネスに「昨日パトカーに捕まってさ…」などと話した記憶はあるのですが、今思えば(スピード狂だった)アグネスが捕まったと言う話は聞かなかったので、僕はよほど運が悪かったのでしょう(笑)確かにアメリカでは日本のように早く走っている車が捕まるのではなく、パトカーがフリーウェイに入って前にいる車が例え5マイルでも制限速度を超えていれば、その車が捕まります。地下鉄の無賃乗車もそうですが(例えばロサンゼルスの地下鉄は改札がない「信用乗車方式」ですが、出口に警官がいることがあり切符を持っていないと高額な罰金となります)、取り締まりに高額の罰金と見せしめ的な心理を利用するあたりは、欧米のやり方は全てをキッチリやろうとする日本とは少々異なるかも知れません。こうした社会システムの違いを知ることも、海外における貴重な経験となるものです。

アグネスと学校にたどり着いた僕は、学校の受付スタッフに泣き付きました。”Can you help me?” “I was caught by a patrol car yesterday…”などと英語で説明する必要が生じたのはある意味良い勉強であったのかも知れませんが、スピード違反のチケットをスタッフに見せると、”Oh,you were driving too fast.”と笑われたことを覚えています。わずか1か月の滞在でこれだけのコミュニケーションが取れるようになったのはある意味留学が大成功だったと言えるのかも知れませんが、その時はそんな事を思う余裕はなくただ必死でした(泣)「ベンチュラの裁判所に来いって言われたんだけど、今週末には日本に帰国しないといけない」と相談したところ、”Meet principal.”(校長に相談して)と言われたので、僕は以前に噛み付いた校長に対して今度は泣き付く事となり…(笑)

<スピード違反の舞台となったVenturaの位置>

校長室を訪れ事情を説明すると、校長はベンチュラの裁判所へ電話で確認したあと、「裁判所に行かずにチケットを処理する方法は2つ、check(小切手)を郵送するか、クレジットカードで支払うかね、ただしカードで払う場合は値段が上がるわね」と僕に伝えました。「チェック…トラベラーズチェックで払えるの?」と聞くと、「違うわよ、銀行のチェックよ」と言われてしまい…(当たり前ですが。笑)「どちらで払うか、明日教えてね」と言われてその日は保留となりましたが、何しろ早く安全にこの問題を処理したい僕の選択はクレジットカード一択でした。2001年当時でもアメリカでは既にスピード違反の罰金までカードで払う事が出来る社会でしたので、旧態依然とトラベラーズチェックを持ち歩いていた当時の日本と比べると、少なくとも15年は進んでいたと言えるでしょう。兎にも角にも翌日に校長室を訪れた僕は校長にカード番号を託して、何とか裁判所への出頭を逃れることが出来たのです。

<良いことも悪いこともてんこ盛りであったEF Santa Barbara>

駐車違反にスピード違反、しかも国際免許証不携帯と、初めての、しかもわずか1か月の短期留学でこれだけやらかす留学生も珍しいかとは思いますが、良い思い出も悪い経験も含めて今の成長した自分があります。その意味ではかなり無鉄砲ではありましたが、1ヶ月間のサバイバルは日本では体験することが難しい良き修行であり、その後の更なる挑戦を可能にしてくれたかけがえのない日々であったと思います。今後の日本と世界を担う若者にはぜひ学生のうちに海外へ飛び出して、幅広い見識と逞しさを身につけて欲しい、そして日本と言う私たちの母国を深く理解し考える機会を持って欲しいと願うばかりです。短期であれ長期であれ、そうした日常では経験出来ない特別な機会を与えてくれるのが留学なのだと、皆さまにお伝え出来れば幸いです。

永らく書き連ねて来たサンタバーバラでの経験も、間もなく最終章を迎えます。結びは次回のブログにて書いて行きたいと思います。

To be continued.

Santa Barbaraその18。へ続く

イギリス=イングランド?ではない

本日は、日本で多くの方に勘違いをされている「イギリス=イングランド?」問題について、イギリスと言う国家の成り立ちと共に整理してみたいと思います。

まず根本的な勘違いとして、世界に「イギリス」と言う国家名自体が存在しません。このイギリスと言う日本でのみ使用されている国名は、遡ること江戸時代に日本に入って来たポルトガル語「イングレス」やオランダ語「エンゲルシュ」が国内で「エゲレス」と訛ったものが残っているものであり、世界のどこへ行っても「イギリス」と言う国家名を理解出来る場所は存在しません(苦笑)日本でイギリスと呼ばれている国家の正式名称は、「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」、英語名では”the United Kingdom” (通称the UK)であり、United(連合)Kingdom(王国)の名前が示す通り、4つの旧王国であるイングランド、スコットランド、ウェールズ並びに北アイルランドが連合国として国家を形成しているものです。つまりイングランドとは”the United Kingdom”の一部でしかない訳であり、「イギリス=イングランド」と言う認識はイングランド外の英国市民にとっては失礼以外の何者でもありません。歴史上、イングランドがウェールズ、スコットランド、北アイルランドの順に征服をして形成されたためイギリス女王=イングランド女王であるのは紛れも無い事実として今も残っていますが、イングランド女王も日本の天皇制と同様に政治的な権限のない国家元首となっており、英国=イングランドとの認識は100%間違いです。

<イギリスに存在している4つの王国>

<ユニオンフラッグ(英国旗)成立の経緯>

では、なぜ日本ではこの「イギリス=イングランド」と言う誤った認識が広がってしまったのでしょうか。理由はもちろん複数あり、イングランド女王がイギリス女王であることや、イングランドにあるロンドンが首都であることも影響があったかとは思いますが、おそらく最大の要因はサッカーのワールドカップ本大会に「イングランド代表」だけが出場していることが大きく関係したのではないかと僕は個人的には考えています。

そもそも国家ではない「イングランド代表」がワールドカップに出場しているのは、そのサッカーの歴史によるものが大きく起因しています。サッカー発祥の地であるイングランドは国際サッカー連盟(FIFA)でやや特殊な扱いとされており、イングランドのみの代表チームの存在が認められているのです。逆に言うと、実は「スコットランド代表」「ウェールズ代表」及び「北アイルランド代表」と言うチームも確かに存在するのですが、残念ながらヨーロッパ予選を通過してワールドカップに出場することが出来ないために、日本のほとんどの皆さまが「イングランド代表」のみをワールドカップ中継で見た結果、「ああ、イングランドはイギリスの事なんだな」と言う勘違いへと通じてしまったものと考えられます。

<左上から時計回りに、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの代表チーム>

サッカーの話はさておき、英国ではそれぞれの地域に明確に異なる文化とアイデンティティがあり、スコットランドの人々は自らを「スコットランド人」として、ウェールズ人や北アイルランド人も同様に自らを「イングランド人ではない」と考えており、これらの人々を「イングランド」と言うカテゴリーに入れてしまう事は大変な失礼にあたります。このような誤った認識を現地の人へ伝えてしまえば、彼らは大変不快に感じることでしょう。イングランド人が”English”なら、スコットランド人は”Scot”または”Scottish”、ウェールズ人は”Welsh”、北アイルランド人は”Northern Irish”とそれぞれ別個の単語があります。イングランド人以外は”English”ではありません。これを勘違いすることは、日本人が欧米で「中国人」と括られてしまう事とおそらく大差ありません。知らずの事とは言え、日本での誤った認識とはこのような深刻なものと言えます。そもそも「イギリス」が英単語だと思っていて、英語での正式な呼称やその理由を知らない方も大変多いかと考えられます。

英語を学ぶ際には、それに関わる国々の歴史や文化、そして正確な知識も同様に身につけるべきものと僕は考えています。正確な知識なく英語だけを話すことは、時に外国の方々に対して侮辱にすらなり得るからです。英語を学ぶと同時に、世界の様々なことを学ぶことが大切です。

SSEAは英語だけを学ぶ場ではなく、英会話を学ぶ方々が1人の立派な日本人として成長出来るような場でありたいと考えています。そのためには講師・スタッフもただ何かをお伝えする立場ではなく、生徒さまとご一緒に1人の立派な世界市民となれるよう、自ら学び生徒さまから学び、常にご一緒に成長を続けて行けましたら幸いです。SSEAのスタイルが「完成する」ことは決してありません。私たちはいつまでも「変わり続けて成長し続ける」ことが出来るよう、常に最善と改善に挑戦し続けて参ります。

“Keep changing, keep challenging!”

北京発ローマ行き機内食の衝撃(Air Chin◯その①)

2017年から18年の年末年始にかけて、僕はイタリア南部を周遊することにしました。年末年始の航空券は閑散期の少なくとも2倍の値段に跳ね上がりますし、ハワイ便に至ってはエコノミークラスでも往復30万円と言う、ビジネスクラスのチケットでは無いのかと疑いたくなるような値段になってしまいます。ヨーロッパや北米へ飛ぶ便も、この期間に20万円以下のチケットを探すのは至難の業です。

ところが、某国の航空会社だけは怖ろしく破格の値段でヨーロッパ行きの航空券を販売しています。北京乗継のローマ行き航空券なら、ピークシーズンにも関わらず12〜13万円と、通常期のヨーロッパ直行便と大差ない価格で購入することが可能です。この非常におトクに「見える」航空会社は、某国のフラッグキャリアであるエ◯ーチャイナ(中◯国際航空)です。

<機体には「スターアライアンス」のロゴも>

「えっ、中国の飛行機なんて乗っても安全なの?」と疑いを持つ日本の方々はおそらく少なくないことでしょう(笑)おそらく15年前なら命を懸けるくらいのリスクがあったかも知れませんが、近年では中国の航空会社も欧米の最新の航空機材を使用しており、「機体だけは」他国の航空会社と遜色は無くなりました。東京〜北京間の機材は未だにシートにモニターもない古いもの(それでも一応、欧州エアバス社製)ですが、北京〜ローマ間、あるいは北京〜パリ間と言った長距離便では米国製のボーイング777や787と言った新機材が導入されており、特に最新のテクノロジーが詰め込まれたB787は機内の湿度を高く保つことが出来ることから、長距離のフライトではその疲労度が明らかに異なります。マイレージに関しても、◯アーチャイナ(中国◯際航空)はANAも属する世界最大の航空連合である「スターアライアンス」に加盟しており、ANAやユナイテッド航空のマイル口座にマイレージを加算することが出来ます。「他社の70%以下の価格で機材は最新鋭、ちゃんとマイルも貯まるんだからめっちゃおトクだな」、そう思っていました、実際にそのフライトを利用するまでは(苦笑)

<機材は最新鋭の米国製B787なれど>

東京から古いエアバス製の飛行機で北京の空港へと着陸態勢に入って高度がだいぶ下がった時、機内の外国人乗客の多くがその違和感に明らかに気づいていました。「外の景色が全く見えない」と言う状況に。

<着陸した直後に視認できた空港ターミナル>

冬の北京の大気汚染は高層ビルの上部が霞むほどに酷いとは噂には聞いていましたが、着陸する飛行機から全く景色が見えないと言うのは正に命の危機を感じさせるのに十分すぎる恐怖でした。右隣には欧米系の白人男性が座っていましたが、明らかに不安そうに窓の外を共に見ていました(苦笑)高度が下がるのは感覚で分かるのに景色は一向に見える気配はなく…そして突然に、着陸の衝撃が走りました。そう、着陸のその瞬間まで、一切何も見えなかったのです。着陸して減速した時に初めて、空港のターミナルビルらしきものがぼんやりと見えるようになりました。右隣の白人男性が無事に着陸したその瞬間に、”Did it!”(やった!)と呟いて小さくガッツポーズを作っていたのは、他の全ての外国人乗客の気持ちを代弁したかのようでした(笑)まあ近年の空港には着陸誘導装置が設置されていますので、例え視界が悪くてもほぼ自動で着陸出来るのでしょうけど…(苦笑)

<管制塔の霞む冬の北京>

空港から見た冬の北京は正に絶句するような風景で、空港のターミナルから見ても管制塔がすでに霞んでいます。これで管制塔から飛行機が果たして見えるのかはかなり疑問ではありますが、それでも何事も無いかのように離着陸が行われているのは、技術の進歩がなせる技なのでしょうか。そして、北京での乗り継ぎと言うのは他の国でのそれとは全くに異なります。国際線から国際線への乗り継ぎ、つまり中国入国は行わないにも関わらずパスポートのチェックが2回行われ、そのうちの1回では顔写真までしっかりと撮影されます。荷物のセキュリティーチェックの厳しさも尋常ではなく、手持ちのカバンから電子機器類はもちろんのこと、バッテリーやコインまで全てカバンから出して見せる必要があります。この厳しい検査は中国政府の監視がいかに徹底的なものであるかを示すに留まらず、公表されることのない国内での反政府テロがいかに多いのかも物語っています(中国ではちなみに、地下鉄や新幹線に乗る際にまで荷物検査があります。それらが必要な理由と言うのは、どれだけ事実や情報を隠蔽していても必ず存在しています)。

これでもかと言うくらいに厳しいパスポートコントロールとセキュリティーチェックを通過するのに30分は消費したでしょうか。乗り継ぎ時間は1時間半以上ありましたが、乗り継ぎ便のゲートにたどり着いた際にはもうほとんど時間の余裕は残っていませんでした。中国で乗り継がれる方は、うっかり免税店で時間をかけてしまわないように気をつけてください。しかし、この旅での本当の衝撃は、この先に乗り込んだローマ行きのフライトにて待ち構えていました。

北京を離陸して約1時間後、長距離便ではお決まりの最初の機内食が配られたのですが、その機内食こそがこのイタリア旅行で最も忘れられないものでした。他の航空会社と同様に「Beef or chicken?」までは同じで、僕はビーフを選択したのですが、その機内食を開いた瞬間に、目を疑い絶句しました…

加熱されているはずのビーフのはずなのに、色が真っ赤な「ビーフ!?」がそこには鎮座していました…もう、見た目だけでも「明らかにこれはヤバい」と言うのは誰の目にも明らかです。いったい何の材料を混ぜて、どんな人工着色料を使ったらこんな色になるのかと…

<ビーフ!?Beef!?>

お腹は空いていましたし、機内食は機内で大事なウエイトを占める楽しみの一つ。怖いもの見たさも手伝って僕はそのビーフ(と彼らが言ったもの)を口にしてみましたが、一口食べただけで悟ることが出来ました、「これを食べてはいけない」と言うことを…(苦笑)味が、もう自然な食べ物の味ではありません。明らかに人工的な、異常に不自然な「作られた味」なのです。他の乗客たちは普通に食べていましたが、彼の国ではこの色と味は至って普通なのでしょうか…中国人がこの食べ物に疑問を感じないことに、逆の意味で更なる衝撃を受けました。

<全てのものが「人工的な味」がする機内食>

この航空会社ではキャビンアテンダントのサービスに関しても、他国の常識ではまず考えられないような事が多々発生しました。通路で僕が荷物を頭上の収納スペースに入れていた時にやって来たCAはと言うと、手伝うのでもなく止まって待つのでもなく、”Excuse me!”と言って乗客である僕を退かしてツカツカと通過して行くわ、通路側の席に座っていた僕にガツンとぶつかったにも関わらず一言も発せずに去って行くわ…(呆)彼の国ではおそらく、CAの職に就ける人間は特権階級なのでしょう。そこに「サービス」と言う概念は全く存在しません。イタリアへ行ったにも関わらず、最も衝撃的な事はイタリアではない場所で体験するハメに(苦笑)

ローマに到着した時には、色々な意味ですでにお腹いっぱいでした(笑)トータルで16時間程度の移動でしたが、何故か既に1週間は旅行をしたような気分でした(苦笑)この旅では劣悪な食べ物と最低なサービス以外にはトラブルはなく、まあ値段なりだから良いだろうと割り切ったのですが、この「値段なりの航空券に潜むリスク」は、再び安さに負けて次の欧州遠征にて同じ北京乗り継ぎでパリへと向かう際に、これでもかと言うほどに悪夢を見ることになります。その悲劇については、またいずれ別のブログ記事にてご紹介したいと思います(苦笑)

値段には、必ずその理由が存在します。この航空会社を利用するのであれば、最初から「長距離を飛ぶLCCである」「移動さえ出来れば他はどうでも良い」と言う覚悟でご利用されることをお勧め致します、間違っても自分を「お客さま」と考えてはいけません(苦笑)

To be continued.(笑)