高速鉄道の「お見合い席」に注意

2009年の9月、僕らは夏季休暇を利用してポルトガルを約10日間ほどかけて周りました。なぜポルトガルを選んだかという理由がまた単純なのですが、当時マスターカードのCMで、「○○○、何ユーロ。△△△、何ユーロ。□□□の思い出、Priceless。お金で買えない価値がある。買えるものはマスターカードで。」というものがあったのを覚えている方はいらっしゃいますでしょうか。そのCMの舞台にポルトガルが使用されていて、何となく行ってみたくなったという、何とも単純と言うか影響されやすいと言うか、そんな動機でした(笑)思い返すと、モロッコに行った時の理由も同じCMだったような…(笑)

とにもかくにも、このような単純な動機から始まったポルトガル周遊旅行で、リスボン・オビドス・ナザレ・アルコバサ・エヴォラ・ポルト・シントラなどをバスと鉄道で移動しながら周りました。ヨーロッパは公共交通機関が発達している代わりに、古くからの町は道が狭く駐車場も少ないので、レンタカーより鉄道での旅が良いですね、風情もありますし。いつかはレンタカーも使ってみたいと思っています。

ポルトガルは「バカリャウ」と呼ばれる、タラを塩で漬けた食材が有名ですが、何とも塩辛く僕の口には若干合いませんでした…。旅の中盤から食傷気味になって、とうとうステーキしか注文しなくなった記憶が(苦笑)1番美味しいと思ったのはイワシの塩焼きでした…、ポルトガルの食事はしつこくないので、比較的食べやすいとは感じましたが。

<バカリャウのグリルとバカリャウのグラタン>

<後半はステーキばかり注文…イワシの塩焼きは日本で馴染みのある味(笑)>

ポルトガルは世界遺産こそ多くは無いかも知れませんが、オレンジの屋根と白の壁で統一された町並みは美しく、古い小さなお城や修道院を改装した「ポサーダ」と呼ばれるホテルに宿泊したり、独特な小さな教会や修道院を巡ったり、ポートワイン(一次発酵の途中でブランデーを加えて発酵を止めるためとても甘く、好みは分かれるそうです)で有名なポルトのワイナリーを訪れたり、オビドスやシントラなど小さくて美しい町や村も魅力的で、中々に充実した旅になりました。

旅行も後半に入り、僕らはエヴォラからバスでリスボンへ戻り、そこからポルトガル第2の都市であるポルトへ向かいました。ポルトへはポルトガルの高速鉄道「アルファ・ペンドゥラール」(略称AP。最高速度は220キロくらい)を利用して、約3時間の旅です。

<世界遺産ジェロニモス修道院とリスボンの町並み>

<オビドスの小さな町と、シントラのペーニャ宮殿。シントラの文化的景観は世界文化遺産に登録されている>

<ドウロ川を挟んで見るポルトの町並みと、ポートワインの試飲が出来るワイナリー>

リスボンに到着し、僕らはAPの切符を購入しようとしたのですが、お昼過ぎに着いたにも関わらず空席は夕方の便まで無いと言うのです…本数が少ないからでしょうか…。帰りのAPはネットで予約しておいたのですが、行きはエヴォラから戻る時間が読めなかった事もあり予約していなかったのが災いしてしまいました。まあ、当日中に着けば良かったのでしょうがないと思い、スーパーでショッピングなどをして時間を潰したのですが、この待ちに待ったAPの3時間が、この旅行では最悪と言える時間だったかも知れません…

ヨーロッパの高速鉄道の座席は、日本の新幹線のように全て進行方向を向いてはいないことが多く、たいていの場合車両の後ろ半分が前向きで、前半分は後ろ向きで、中央の席は向かい合う「お見合い席」になっていて、座席は固定なので向きを変えることができません。日本の新幹線みたいに可動式の座席にすれば良いのにとは思うのですが、ヨーロッパの高速鉄道は途中で進行方向が変わったりするので(大きな駅が行き止まり方式なので、前向きに入って行って出て行くときは反対に進むしかない)、可動式にすると混乱を招くといった事情があるのかも知れません。ですが、時速200キロ、300キロで走る高速鉄道に後ろ向きで座るのって、結構キツいですよね。僕は昔、新幹線でボックス席にして後ろ向きに座ったら乗り物酔いした記憶があります(苦笑)やっぱり日本の新幹線は、少なくとも実用性においては世界最高水準と言えると思います。

かくして待ちに待ってAPに乗り込むと、取れていた座席は後ろ向きの、しかも「お見合い席」だったのです…。知らない人と向き合って3時間過ごすだけでも悲惨と言えますが、APのお見合い席は足元が狭く、さらに欧州人は身体が大きいので、足が思いっきりこちらに伸びて来ていて、お互いの足が重なって座るしかないので全く足を動かすことが出来ません…。長時間待っていて疲れているのに、リラックスするどころか身体は全く動かせず、在来線を高速化したせいなのか乗り心地も悪く揺れるので、後ろ向きの座席で酔って気分が悪くなり、この状態で3時間を過ごした僕らはポルトに到着した時はもうボロボロで食欲もない状態に…。やぱりスケジュールをしっかり決めて事前に予約をしておくべきだったと、後悔の嵐だったことは言うまでもありません…。

<ポルトガルの高速鉄道Alfa Pendular>

帰りは通常の前向きの座席だったのでそこそこ快適でしたが、なにしろ「お見合い席」は最悪だと思いました。フランスのTGVやドイツのICEが同じ状況かどうかは分かりませんが(ICEには乗った事がありますがお見合い席や後ろ向きではなかったので…)、何しろ後ろ向きに座るだけでもかなり不快ですので、高速鉄道の座席は早めに予約しておくことをお勧めします…。

海外旅行に行くと、日本で当たり前のように利用しているサービスがいかにきめ細かく出来ているのか実感される方も多いと思います。僕らが住んでいる国がどれだけ恵まれている場所なのかを知るという意味でも、海外へ出て様々な経験をすることは本当に貴重だと思います。ですがみなさんが高速鉄道にお乗りになる際は、「お見合い席」だけはやはり避けたほうが良いと思います(苦笑)

※ 英会話SSEAが『みんなの英語ひろば』の取材を受け、特集記事が掲載されました。ぜひご覧ください!

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