Santa Barbaraその1。

 このブログ記事の一番最初に載っている写真は、アメリカ西海岸にあるサンタ・バーバラという小さな町のメインストリートです。スペイン風のコロニアルな建物が並び、ヤシの並木がとても美しいこの町は、僕が初めての留学で滞在した、とても思い出深い大切な場所です。今日はその時の事を書きたいと思います。

<Santa Barbaraのメインストリート。ロサンゼルスから北へ150kmほどの場所にあります>

 僕が初めて留学したのは2001年の2月、大学2年生の時でした。今では短期の語学留学なんて、中学生・高校生から経験する時代ですが、当時の僕にとっては本当に大冒険でした。1人で海外へ出たのも初めてでしたし、英語も全く話せませんでした。留学生はだいたい、留学先の空港に降り立つと留学先の学校のスタッフが迎えに来ていて滞在先まで連れて行ってくれる(有料で結構高い)のですが、旅行会社に勤める僕の父は、「住所が分かっているんだから、そんなサービスに頼らず自分の力で行け」、と命令し、父の会社を通じて申し込んだため拒否権もなかった僕は滞在先の住所だけを頼りに、一人でホームステイ先の家を目指しました。

 同じくらいの年齢の日本人の若者をサンタ・バーバラの小さな空港で見て「この人も留学生じゃないかな」と思っていたら、(おそらくホストファミリーだったであろう)迎えの人に連れられて行ったのですぐに孤立した僕はその小さな空港からタクシーに乗り、ステイ先の家に向かう車内で「はじめまして、僕の名前は赤澤信太郎です」と英語で何と挨拶するか、頭の中で繰り返し練習しました。そしてたどり着いたのが、この家です。

<ホームステイで滞在した家>

 車を降りると、ホストマザー(当時30何歳くらいだったでしょうか)が出てきたので、僕は緊張しながら「ハウドゥ・・・」(How do you do. と言いたかった。日本の学校で教えられていたこの一言は、堅苦しすぎて実はあまり使われない表現だと、後から知った…)と言いかけた瞬間、「Oh, △☆○&%×$!!」(分からなかった)と先制攻撃を受けてしまい、僕は完全に出鼻をくじかれました。相手の言っていることが分からないことは恐怖なのだと、初めて知った瞬間でした。ホストマザーは家の中を説明してくれましたが、何を言っているのか全く分かりません

 ルームメイトも出てきて挨拶したのですが、彼の出身国の単語の発音がまた難易度が高く、「I’m from Belgium.」と…。僕はパニック状態で、「ベルジャン?ベルジャンてどこの国?アフリカにそんな国あったっけ?(汗)」、と混乱しているのを見たルームメイトは、「ああ、コイツ全く英語出来ないんだな」、と悟ったようでした。とにかくその時のことで僕が覚えているのは(理解できたことは)、ホストマザーが言った「ここはあなたの家よ、自由にしてね!私はボーイフレンドとデートがあるから忙しいの!」ということだけでした…

 日本人はホームステイと聞くと、ホストファミリーが親切で、町を案内してくれて、食事をみんなで食べて…という感じで想像しがちですが、アメリカの現実は違いました。しばらくすると家からは誰もいなくなり、放置されて何をしていいのやら分からない僕は時差ボケもあり、とりあえず寝るしかありませんでした。起きると夕食の時間帯にも関わらず、家には誰もいません。キッチンへ行くと、何やらパンとソーセージが置いてあります。

もしかして、これでホットドッグを作って夕飯を食べろってこと!?

と僕は初日からいきなり強烈すぎるカルチャーショックを受け、早くも現実から逃避したくなったのですが、このホットドッグを食べた後に、更なる追い打ちが…。それが日系ブラジル人である、アグネスとの出会いです。

<同じ家に滞在したハウスメイトたち>

 一番右側の子がアグネスです。たくましい体型に金髪にガングロ(顔黒は当時の言い方)にジャージ…写真では肉の骨を持っていますが、その時は牛乳に浸したシリアルを食べながら廊下を歩いていました…。その時の恐怖も忘れられません。当時の日本の渋谷でも、ここまで強烈な子はいなかったんじゃないでしょうか…。その後、僕は彼女に色々と助けられる事になるのですが、何しろ最初はただ「怖い」の一言で、本当にとんでもない家に来てしまったと思いました。その続きの話は、またの機会にご紹介したいと思います。

 こんなカルチャーショックも、今では最高の思い出です。みなさまも英語を勉強して、色々な体験をしに海外へ出かけてみませんか?

to be continued.
Santa Barbaraその2。へ続く。

※ 英会話SSEAが『みんなの英語ひろば』の取材を受け、特集記事が掲載されました。ぜひご覧ください!

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