Santa Barbaraその3。

ここでは僕が初めての留学で滞在したアメリカ西海岸の小さな町、サンタ・バーバラでの体験について書いています。初めてこのブログをお読みになる方は、Santa Barbaraその1。からお読み下さい。

滞在2日目、ダウンタウンでホームシックになり暗い気持ちでステイ先の家に戻って来た僕は、家の前で車の運転席に座るアグネスに遭遇しました。”What are you doing?”とアグネスに聞かれた僕は家に帰るところだと答えると、彼女は”Do you want to come with us?”と、どこへ行くのかも説明せずに言って来ます。(説明しても僕が英語を理解出来ないと思ったのかも知れませんが…)正直、ダウンタウンへの往復で精神的に打ちのめされた僕は人と関わるのが怖くなり1人になりたい気分だったのですが、断ることも出来ずに戸惑っていると、アグネスは一緒に来いと言いました。そして僕は半ば無理矢理に、さっきまでいたダウンタウンに再び連れ出される事になったのです…

<Santa Barbaraのダウンタウンは静かで落ち着いた雰囲気>

車に乗ると助手席には初めて見る白人の男性が座っていました。彼の名はボルツと言うラトビア人で、実は僕と同じ家に滞在していたのですが、僕が彼の聞き慣れない名前や国の名前を分からないといった表情をしていると、パスポートを見せて教えてくれました。ですが彼は学校には行っていないと言うのです。「いったい彼は何者なんだろう…そしてアグネスは留学生なのにどうして車を持っているのだろう…」と不思議に思いましたが、英語力のない僕はそれ以上突っ込んでは聞く事が出来ませんでした…。後から分かったのですが、彼は語学学校でのコースを終了したにも関わらず勝手にステイ先に滞在し続けていたのが問題になり、追い出された家からアグネスが連れて来て、僕らのステイ先の家のリビングに(当然部屋はないので)居候していたのです。僕がステイしていた家は相当にオープンなホストだったと思います…(笑)

<リビングのソファーで居候していたボルツ>

アグネスは車を走らせるとすぐにフリーウェイに入りましたが、外見に劣らず運転の荒さも尋常じゃありません。車は凄く小さかったのですが速度を140キロまで上げ、右から左から猛烈な勢いで他の車を追い越して行きます…僕は顔が引きつるのを感じました。「カリフォルニアの日本人留学生が交通事故で死亡」なんてニュースになってしまうかも…と日本の家族や友達の顔が目に浮かびましたが、何とか無事にダウンタウンに到着しました。バスでは約30分の距離ですが、フリーウェイを使ったとはいえ、わずか10分足らずのドライブでした…

ダウンタウンで車を止め(アグネスはこの時、カリフォルニアで路上に駐車して良い所、時間制限のある所、駐車禁止の場所や取締りが厳しい事などを教えてくれました。アメリカの生活について、僕は彼女から普通はすぐには分からない事を沢山教わったと思います)店に入るとそこはビリヤードの出来るお店でした。そして3人でビリヤードを始めたのですが、何しろ2人共もの凄く下手な上にルールも分かっていないようでした。僕は友達と日本でよくビリヤードに行っていたのでルールなど分かっていて腕も彼女たちよりは大分マシでしたが、英語が出来ないのでルールを説明する事ができず、結局黙ったまま無意味に球を打ち続けるという時間を過ごすことに…。「言葉が通じないって、何て不便なんだ…」、と身に染みて思いました。
ビリヤードを終えるとアグネスは「どこか行きたいところがあるか?」と聞いてきたので、僕はとりあえず「(日本から持ってこなかった)タオルを買いに行きたい」と答えました。車で少し町から離れたショッピングセンターに行き、彼女は「ここの店が一番安く買える」と教えてくれました。しかしタオルを買うのは数分で終わってしまい、アグネスは再び「何かしたいことがあるか?」と聞いてきます。今思えば彼女はアメリカに来たばかりで右も左も分からず言葉も出来ない僕を色々気遣ってくれていたのだと思うのですが、時差ボケやカルチャーショック、そして何より自由の全く効かない英語でのコミュニケーションに疲れ果てていた僕は”I want to sleep.”と答えてしまいました…(本当に情けない話ですが、留学生は初めて海外で生活すると、最初のうちは精神的にも体力的にも、もの凄く疲れます。)


<滞在した2人部屋、毎日寝てばかりいました>

アグネスは僕を家で降ろしてくれ、ボルツと2人でまたどこかへ出かけて行きました。僕は昼寝をして、明日からはようやく学校だ…と思ったのですが、夕飯の後にまたまたアグネスに連れ出される事になります(笑)続きはまた次の機会に…


To be continued.
Santa Barbaraその4。へ続く


※ 英会話SSEAが『みんなの英語ひろば』の取材を受け、特集記事が掲載されました。ぜひご覧ください!

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