本気の留学ならアメリカに行くべき10個の理由

一言で「留学」と言っても、中高生のホームステイ体験から超一流大学でのMBA取得まで、その内容は様々です。英語を学ぶのが目的なのであれば、英語圏の国ならどこへ行っても良いだろうと思うかも知れません。また、近年ではフィリピンやフィジーといった格安で語学留学できる国も人気です。(ただし、フィリピンやフィジーでは英語は「公用語」であり、「母国語」ではありません。)

ですが、本気で様々な実力を養いたいのであれば、僕は留学先はアメリカを選ぶべきと考えます。それはホームステイであっても、語学留学であっても、大学院への進学であっても同じです。今日は僕がそのように考える10個の理由について、ご紹介したいと思います。

①研究のレベル

まず、大学・大学院へ留学するのであれば、世界の研究の最先端を走っているのは間違いなくアメリカです。ここで幾つかのデータをご紹介したいと思います。

【世界大学ランキング2018(THE)】

1位 オクスフォード大学(イギリス)

2位 ケンブリッジ大学(イギリス)

3位 スタンフォード大学(アメリカ)

3位 カリフォルニア工科大学(アメリカ)

5位 マサチューセッツ工科大学(アメリカ)

6位 ハーバード大学(アメリカ)

7位 プリンストン大学(アメリカ)

8位 インペリアル・カレッジ・ロンドン(イギリス)

9位 シカゴ大学(アメリカ)

10位 ペンシルバニア大学(アメリカ)

1位と2位がイギリス…なら、イギリスが良いんじゃない?と思われるかも知れませんが、もう少ししっかりと全体像を見ると違うことが見えて来ます。上位20校の大学の数を国別に見てみると、

アメリカ 15校

イギリス 4校

スイス  1校

と、アメリカの大学が圧倒的に多いことが分かります。更に、海外の大学で学ぶ価値のある分野の1つである経営学修士(MBA)に限って見てみると、

【Financial Times MBA Ranking 2018】

1位 Stanford Graduate School of Business(アメリカ)

2位 Insead(フランス・シンガポール)

3位 University of Pennsylvania: Wharton(アメリカ)

4位 London Business School(イギリス)

5位 Harvard Business School(アメリカ)

6位 University of Chicago: Booth(アメリカ)

7位 Columbia Business School(アメリカ)

8位 Ceibs(中国)

9位 MIT: Sloan(アメリカ)

10位 University of California at Berkeley: Haas(アメリカ)

2・4・8位以外は全てアメリカの大学で、総合ランキングで1位と2位のオクスフォードやケンブリッジは10位以下です。更に、The Economistのランキングでは上位10校は全てアメリカの大学が占めています。

また、もう1つ、海外で学ぶ価値があると考えられる理工系、特にコンピューターサイエンスや宇宙科学の分野は、分野毎に見ることが難しいので、次のような指標を見てみてください。

【世界の国際特許出願件数 国別ランキング2019】

1位 中国     59,005件

2位 アメリカ   57,723件

3位 日本     52,665件

4位 ドイツ    19,329件

5位 韓国     19,085件

6位 フランス    7,929件

7位 イギリス    5,774件

8位 スイス     4,607件

9位 スウェーデン  4,189件

10位 オランダ    4,033件

近年1位は中国となりましたがこの数字の中には基幹技術ではないものが多いためここでは割愛します。アメリカが世界の重要な技術のほとんどを占めている状況は過去半世紀に渡り変化しておらず、その次に続くのは大学ランキングでは全く名前の出てこなかった日本で、この点も長らく変化していません。つまり日本では、研究開発は大学よりも民間企業を中心に行われていることが分かります。英語圏で2番目に名前の出てくるイギリスの出願数はアメリカの10分の1にとどまり、傾向としてむしろ上位3か国とその他の国の差は年々拡大しつつあります。近年日本の技術力低下を叫ぶ風潮がありますがあくまでそれは一部の情報分野と商業ベースで見た偏向的な視点であり、世界の基礎研究と基幹技術の90%以上は未だ日米で占められています

<半導体の製造も基幹技術は欧州1社以外は日米の技術の寡占>

また、あくまで大学の研究開発のみを指標として見るのであれば、この様な数字もあります。

【ノーベル賞(自然科学分野)の2000年以降の受賞者数】

1位 アメリカ 59人

2位 日本   16人

3位 イギリス  10人

4位 フランス  7人

5位 ドイツ  6人

6位 イスラエル  5人

※ 以下、人数が少ないため省略

以上のように、物理・科学・工学・医学でもアメリカでの研究は群を抜いていて、技術分野で次に続いているのは日本である事が分かります。つまり、日本より研究が進んでいる、あるいは日本では勉強が難しい自然科学分野を勉強するなら、やはりアメリカのみが選択肢と言うことになります。

②学生のレベル

①で見てきた研究開発のレベル以上に大きな要素と考えられるのが、集まって来る学生のレベルと多様性です。移民国家で様々な人種が混在しながらも、人口が3億2千万を超え、そこに世界中から各国のトップの学生が殺到するアメリカの学生のレベルと多様性は、他の国とは比較にならないと言っても過言ではありません。英語圏の国々の人口を見てみても、

アメリカ    3億2,300万人

日本(※参考) 1億2,700万人

イギリス    6,400万人

カナダ      3,600万人

オーストラリア 2,400万人

ニュージーランド 476万人

アメリカの人口は他の英語圏の国々よりも圧倒的に多いことが分かります。その数は日本の3倍イギリス比では5倍にも上ります。当然、競争は熾烈を極めており、トップ大学のレベルはそれに比例して高くなります。

また、外国人留学生の数を見ても、

アメリカ      975,000人

イギリス      312,000人

オーストラリア   348,000人

カナダ      19,5000人

とアメリカが群を抜いており、MBAランキングなどを考慮すればその質も他国とは比較出来ないと考えられます。つまり数を見ても質を見ても、アメリカに集まる学生のレベルと多様性は圧倒的と言えるのです。例え英語学習のみが目的の語学留学だったとしても、米国の大学への進学を目指す質の高い学生との交流は、大きな刺激や経験となることでしょう。

③イノベーションは常にアメリカから始まる

上記した数字以上にアメリカの凄さを象徴しているのは、「イノベーション」が常にアメリカから始まるという点です。これは金融のメソッドから新しいコンピューターソフトウェアの開発、宇宙工学の研究や開発に留まらず、電気自動車に代表されるテスラ・モーターズや民間宇宙開発の先頭を走るスペースXのようなベンチャー企業、世界で初めて「LCC」と言うカテゴリーを具現化し、世界の空の旅を身近なものにしたサウスウエスト航空、自動運転車やハイパーループのような社会的実験、州ごとに法律や規制が異なり、州政府に一定の裁量権が与えられている地方自治のあり方のような社会制度の仕組みに至るまで、新しい技術や発想のほとんどがアメリカで誕生しています。

身近な例で言えば、AppleのiPhoneや検索サイトのGoogle、SNSのFacebookはその象徴的な例と言えるでしょう。初めてスティーブ・ジョブズがiPhoneを発表した時、正直僕は「こんなボタンも無くて入力がしずらい携帯電話が売れるのか」と思いました。しかしいつの間にか、iPhoneが創造した「スマートフォン」と言うデバイスはもはや生活の全ての基準となり、近年の若者はスマホのせいでPCを使わなくなったとまで言われています。実は、iPhoneを分解してみると、大半の部品は日本製、あるいは日本製の製造装置を使って作られています。日本の技術がなくては製造すら出来ないかも知れないのが実はiPhoneなのですが、重要なのはそこではなく、「スマートフォン」と言う発想を生み出し世界の基準の全てを変えたのが、たった1人の天才によって成し遂げられたと言う点です。日本には技術はあったが発想がなかった、そこが決定的な差になったのが現実で、こうした新しい、他人が考えなかった発想=イノベーションがほとんどアメリカで生まれていると言う事実を、私たちは認識する必要があるでしょう。また同時に、「なぜイノベーションはアメリカでばかり生まれるのか」についても知らなければなりませんが、そのためにはやはり、まずアメリカと言う社会を肌で感じ、何が他の国と違うのかを考える必要があります。人種の多様性による産物なのか、教育レベルの高さ故なのか…ただ、人種が多様で教育水準が高いだけの国なら他にもたくさんありますので、それとは異なる、自由な発想を生む何らかの下地があると考えるべきでしょう。そうした環境の中へ留学に行く事こそが特別な経験と言えます。その意味で、アメリカで勉強する事の意味は、他の国でのそれとは全く違うことなのです。

④留学の目的は学位だけでなく人脈と経験

留学と言えば勉強すること、とは限りません。実際、MBAを取るためにアメリカの大学を選ぶ理由はその学位の名声よりむしろ、世界中から集まる超一流の人材と触れ合う経験と、そこでのみ築くことが可能な高レベルでの人脈作りだと言われています。

学校で勉強する、というのはあくまで机上の空論です。もちろんMBAのプログラムでは実際のビジネス環境や成功例を取り上げて勉強しますが、そのクラスにおいても実は大切な要素はそのクラスに集まっている学生の質です。世界中の一流企業からのトップ人材が集まるプログラムの中で議論したり他国の状況を学んだりするからこそ価値があるのであって、逆に言えば一定の地域からの留学生しか集まらない環境は、あまり参加する価値があるとは言えません。アメリカは世界のトップだからこそ世界中から一流のトップ人材が集まるのであり、逆に言えば一流の人材であればあるほど、アメリカ以外の大学を選択しません。つまり本当の一流の人材と触れ合い刺激と経験を獲得すること、その環境によってのみ作り出される高いプログラムや教育環境の質、そしてそこで築かれる最高の人脈は、アメリカにのみ存在すると言っても決して過言ではないのです。
これは何もMBAに限った事ではなく、例え英語の学習のみが目的の語学留学であっても、基本的な環境は類似しています。向上心が高い人材なら当然、質の高い学生が集まる国での勉強を選択しますし、語学学校にはアメリカの大学への進学を目指す1流の学生も多数在籍しています。そうした学生と出会い、触れ合う事で受けることの出来る刺激と経験は、きっと他のどの場所よりも貴重なものとなり、あなたの向上心や目標を高めてくれることでしょう。

⑤世界の縮図アメリカ

アメリカと言う国は、おそらく世界で最も多様性のある国です。世界中から人が集まる場所ですので、人種・国籍・宗教・バックグラウンドから信念や哲学・考え方に至るまで、ありとあらゆる「異なるもの」が1つの国の中に混在しています。良い人もいれば悪い人もいて、大富豪もいれば貧しい人もいる、世界のすべての宗教が存在し、もしかしたら世界の全ての国の出身者がいるかも知れません。当然、差別や争い事もあり、人種差別、宗教対立、保守とリベラルの意見の対立、貧富の差の拡大など、世界のあらゆる問題がアメリカ国内に同じように存在しています。そしてそれに人々がどのように取り組んでいるか、と言う点も知る事が出来るでしょう。

つまり、それは良くも悪くも「世界の縮図」なのであり、世界を感じて理解を深めるのにはこれ以上の場所はおそらくないでしょう。日本ではあまり感じることが出来ない「他人と自分は異なっている」という事が当たり前のように存在する、それは今後の国際社会、そして外国人観光客や労働者の増加が見込まれる日本が、いま一番学ばなければいけないことです。「異なる人間とどう共存するか」は、アメリカの良い所も現状の問題点も両側面を自分の目で見て感じることで、初めて現実の問題としてしっかりと考え直すことが出来るのではないでしょうか。

⑥フロンティア精神とチャレンジスピリット

イノベーションのほとんどがアメリカで起こっている背景にある要素の1つは、アメリカ建国の歴史にあるのかも知れません。それはよく「フロンティア精神」「チャレンジスピリット」と言う言葉で表現されます。

アメリカへ最初に移民をした西洋人は、当初は各国のカトリック達が入植しましたが、それに続いたのはイギリスで宗教的に迫害を受けていたピューリタン達でした。彼らは自分たちが生活できる新天地を求めて、まだ良く知られていなかった未開の地である北米大陸へと、船で大西洋を横断して渡りました。おそらくそれは、当時は命がけの挑戦であったことでしょう。その後もアメリカの人々は、合衆国の建国、イギリスからの独立、西部フロンティアの開拓、南北戦争による奴隷の開放と、挑戦の歴史を歩んで来ました。もちろんその過程でネイティブアメリカンの土地を奪ったり虐殺したという負の歴史もありますが、負の歴史を全く持たない国など、世界には存在しないでしょう。

こうした「挑戦の歴史」の中で培われてきたのが、おそらくリスクを恐れず挑戦すると言う「フロンティア精神」なのかも知れません。もともと国家のない場所に、自由と平等と言う理念と星条旗の元に、様々な人種や国籍の人々が1つになる事を目指して築き上げたのが、アメリカ合衆国と言う国家です。(本当に自由と平等が達成されているか、についてはもちろん議論の余地はあります。)つまり、様々な人種も環境も異なる人々が共通の理念の下で国家を形成しているのがアメリカであり、「昔からそこに住んでいたから自然と成立した国家」とはその誕生の過程が全く異なっています。一つの理念=目標を達成するために既存の考え方や特定の文化から抜け出し、新しい発想で理念を達成しようとして来た「挑戦の歴史」が、今もiPhoneやGoogleと言ったイノベーションを起こす下地の要素の1つとなっているのは十分な可能性と言えるのではないでしょうか。こういった「既存の文化や発想に捉われない」「目標・理念のためにリスクを恐れず挑戦する」と言った姿勢が、政治や経済においてアメリカを世界のトップへと押し上げてきたという経緯を私たちは知る必要があり、そうした自由な発想と創造力を今後は自分たちも養って行かなければなりません。そのためにも、日本の多くの若者に、アメリカで英語や学問・技術、そして「アメリカ合衆国」と言う国について学んで欲しいと願うばかりです。

⑦日本で学べる事は日本で

「英語や学問は海外で勉強するほうが良い」と思いますか?実はそれは正解でもあり不正解でもあります。

例えば、海外で1年間ワーキングホリデーをした人間と、日本でコツコツと2年間英会話を自力で勉強した学生を比較すると、「国内で学んだ学生の方が英語が上手だ」という事が良くあります。ワーキングホリデーとはその名が示す通り「休暇」です。現地でアルバイトをしたとしても、仕事で使うフレーズは毎日お決まりの、英会話のごくごく一部に過ぎません。カフェや農場でアルバイトをしても自分で英語を勉強する努力が無ければ、おそらくちゃんとした「会話」をすることなく遊んで帰って来るだけの結果になるでしょう。英語の勉強だけなら日本でも十分にできます。要は本人の意識と努力次第です。

また、技術系に関して言えば、日本が研究のトップを走っている分野もたくさん存在します。そうした技術を身につけたいのであれば、海外の名もなき大学に入って母国語でない言語で技術を学ぶより、その分野で研究成果を上げている日本の大学や企業へ入る方が遥かに良いでしょう。

留学は何でもとにかく海外に行けば良い、と言うものではありません。留学の目的をはっきりとさせ、日本では学べない知識や経験を学びに行くものです。ただ「海外に行ってみたい」というのが動機の留学の多くは失敗に終わります。日本で学ぶべきことは日本で、日本で取得すべき学歴は日本で取得した上で、プラスアルファで日本で学べないことを学びに行く必要があります。もしカナダ人になりたいのであればカナダの大学に入って現地で就職し、カナダ国籍の取得を目指せばそれで良いと思います。もしフランス人になりたいのであればフランスで同じようにすれば良いでしょう。ですが、「日本人として」国際感覚や技術を身につけたいのであれば、まず日本でやるべきことをやり、その上で高い志をもって留学へ出発しましょう。そして、高い志があるのであれば、ぜひ世界のトップを肌で感じてみてはいかがでしょうか。

⑧社会の「未来」を学ぶ場所

アメリカは良くも悪くも、世界で最も進んでいる国です。イノベーションや先端技術、金融の新しいメソッドが次々と生まれる一方で、様々な社会問題や人格障害、悲惨な犯罪が最初に発生するのもアメリカです。つまりアメリカを知るという事は、良い点も悪い点も「自分とその国の将来を考えること」でもあるのです。アメリカでこう言う問題が起こっている。いつか日本でも起こるだろう。じゃあその時、自分たちはどのように取り組んだらよいか、そう言ったお手本として、あるいは反面教師として、良くも悪くも自分たちの未来を考え学ぶことができる国と言えます。

日本にはアメリカより優れている側面もたくさんあります。いくつかの技術や製造業の質、社会の安定性や治安などは単純に比べれば日本の方が優れているでしょう。しかし、アメリカは全体的に日本の15年先を走っていると考えて下さい。もしかするともっと前を走っているかも知れません。アメリカで発生する問題は、次は日本でも発生します。例えば、電子産業はまずアメリカで発達しましたが、その主導権は1980年代以降日本に移り、そして2000年代になると韓国へ、現在は中国へと移行しつつあります。中国の後はインドや東南アジアに移るかもしれません。その間にアメリカは産業構造を変革し、金融やサービス業、最先端のITビジネスやベンチャー企業を発達させて来ました。アメリカではすでに、宇宙開発さえも民間企業に移行しつつあります。日本はまだ、それを追いかけている状況です。追いつくことが出来るかどうかは誰にも分かりません。しかし、後ろからも追われている以上、日本も未来について学び、社会や産業を進化させて行かなければなりません。「日本より前を走っている国がある」、その国を研究して追いかけない理由はどこにもないのです。

⑨「平等」とは何かを考える

アメリカは「平等」とは程遠い国だ、そう思いますか? 確かに、貧富の差は激しく、大富豪がプライベートジェットで移動する一方で、貧しい暮らしに困る人も多いのは事実でしょう。

では、貧富の差が少なく、国民がみな同じような水準で暮らしていれば、それは本当に平等と言えるのでしょうか。僕はそれはおかしいと思います。頑張ったら報われて、努力しなければ結果は付いて来ない、社会はそうあるべきだと思います。もちろん、生まれつきの貧富の差で有利不利はあるでしょう。しかし少なくとも、「機会」は全員に開かれている、それがアメリカという国です。頑張って勉強すれば奨学金がもらえますし、創意工夫でビジネスを起こせばゼロからだって成功できる。そのような「機会の平等」があるからこそ、努力の差によって貧富の差が生まれるのがアメリカと言えます。実は、アメリカは貧富の差が大きいと言いますが、アフリカ諸国のように仕事も食べ物もない、という訳では決してありません。貧困層向けの職業訓練やボランティアのサポートなど、社会のセーフティネットはちゃんと存在します。「恵まれない環境に生まれたから貧乏だ」、と愚痴を言うのは簡単ですが、チャンスは実は誰にでもある。愚痴を言う時間があるならその時間を努力に使えば良いだけの事です。平等とは誰もが同じように暮らすことではないのだ、むしろ全員が同じであることの方が異常なのかも知れないと気付かされます。

「頑張ったら、報われる。頑張らなければ、当然報われない。自分の人生は、実は全て自分次第である。」こんな簡単なことですが、意外と気づかないものです。特に貧富の差が比較的小さい日本では。頑張っても頑張らなくても結果があまり変わらない国というのは、実は非常に危険な状態なのかも知れません。頑張ってもあまり報われない国であれば、頑張る人が減って行き、優秀な人材は海外へ流出して国の成長エネルギーは徐々に失われてしまうでしょう。アメリカでは初の黒人大統領も誕生し、大企業の女性CEOも数え切れないほどです。果たして日本とアメリカで、平等を達成している国はどちらでしょうか。「平等とは何か」、アメリカではそれを考え直す機会も得ることができると思います。

⑩帰国後のキャリア形成

留学はいつか終わるもの、留学に行くのであれば当然、留学後の進路やキャリアを考える必要もあります。留学に行って現地で就職し、日本に戻らないつもりであればそれはそれで良いでしょう。

しかし残念ながら、現実はそんなに甘くはありません。現地の国籍を持っていなければ当然、「外国人」として現地で働くことになります。当然、現地のネイティブより出世したり同等の待遇を手に入れることは、相当に難しいことです。同じ能力なら、現地の人間の方が高く評価される。残念ですが当然と言えば当然です。現地で就職したけど、次の契約をもらうことが出来なかった。当然、労働ビザは切れてしまいます。そうなると、現地のネイティブと結婚する以外には日本に帰国するしかありませんが、帰国してからの就職も困難を極めます。例えば、日本の大学に入学せず海外の名もなき大学に入って卒業した場合、日本の企業ではそれは大卒の資格としてみなされません。つまり「高卒扱い」となり、大卒総合職としての就職はほとんど不可能になります。海外の大学を卒業したけどロクな就職ができなかったというのは、残念ながら非常によくあるケースです。

また、近年よく耳にする「世界大学ランキング」を鵜呑みにするのは現実とはかけ離れています。世界大学ランキングはあくまで欧米基準の物差しで、英語で書かれた論文のみを評価対象とし、さらに自然科学分野を圧倒的に重視したアカデミックなランキングであり、それは社会や企業での評価とは必ずしも一致しないものです。ここでこの「世界大学ランキング」と矛盾する、もう一つのランキングをご紹介したいと思います。

【世界の大学就職力ランキング2018(QS)】

① スタンフォード大学(アメリカ)
② カリフォルニア大学ロサンゼルス校(アメリカ)
③ ハーバード大学(アメリカ)
④ シドニー大学(オーストラリア)
⑤ マサチューセッツ工科大学(アメリカ)
⑥ ケンブリッジ大学(イギリス)
⑦ メルボルン大学(オーストラリア)
⑧ オクスフォード大学(イギリス)
⑨ カリフォルニア大学バークレー校(アメリカ)
⑩ 清華大学(中国)
⑪ ニューヨーク大学(アメリカ)
⑫ コロンビア大学(アメリカ)
⑬ プリンストン大学(アメリカ)
⑭ 東京大学(日本)
⑮ 北京大学(中国)
⑮ トロント大学(カナダ)
⑯ スイス連邦工科大学(スイス)
⑰ ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(イギリス)
⑱ コーネル大学(アメリカ)
⑲ エール大学(アメリカ)
⑳ 香港大学(香港)
㉑ シカゴ大学(アメリカ)
㉒ ペンシルバニア大学(アメリカ)
㉔ ウォータールー大学(カナダ)
㉕ ミシガン大学(アメリカ)
㉖ 早稲田大学(日本)
㉗ 復旦大学(中国)
㉘ エコール・ポリテクニーク(フランス)
㉙ インペリアル・カレッジ・ロンドン(イギリス)
㉚ カールスルーエ工科大学(ドイツ)
㉚ シンガポール国立大学(シンガポール)
(中略、以下日米の大学のみ記載)
㉜ ノースウェスタン大学
㉞ デューク大学
㊸ ブラウン大学
㊼ パデュー大学
㊸ ジョージア工科大学
㊺ 慶應義塾大学(日本)
(以下、主要大学のみ記載)
ボストン大学(51位)
京都大学(53位)
東京工業大学(57位)
南カリフォルニア大学(59位)
ジョンズ・ホプキンズ大学(64位)
ワシントン大学(64位)
カリフォルニア工科大学(73位)
大阪大学(76位)
アリゾナ州立大学(81位)
ペンシルバニア州立大学(87位)
名古屋大学(90位)

このランキングは各大学の卒業生を、政治やビジネスのリーダーから、ジャーナリスト、科学者、文学やアートの分野に至るまで、①「雇用者の評判」、②「卒業生の成功指標」、③「雇用者とのパートナーシップ」、④「雇用者と学生の関係」、⑤「卒業生の就職率」の5つの要素を基に、世界の大学がどれだけ社会の中で評価されているかを指標化したもので、皆さまがお持ちのイメージと近い「現実的なランキング」と言えるでしょう。世界大学ランキングでは全く低評価を受けている日本からも、上位50位以内に東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学がしっかりとランクインしています。ボストン大学やカリフォルニア工科大学もアメリカでは「一流大学」と呼ばれる優秀な大学ですが、世界基準で見ても日本の一流大学の後塵を拝し、それが日本基準になればその評価はさらに低いものになることは容易に想像できます。州立大学レベルの学位は就職活動では「その他の大学」のカテゴリーに分類されてしまうでしょう。日本で正当に「一流の学歴」と評価されるには、少なくとも東京大学より上位にランキングされているアメリカの8大学(スタンフォード、UCLA、ハーバード、MIT、UCバークレー、ニューヨーク、コロンビア、プリンストン)での「実用的な学位」(経済学、経営学、法律、自然科学分野など)が必要となって来ます。それが「日本における現実の評価」と言えます。

また、MBAを取りに行く際も注意が必要です。MBAとは「経営学修士」との名前が示す通り、企業の経営について学ぶ学位です。つまり経営マネジメントに携わるレベルの人間だけが必要な学位であり、そうした優秀な人材が学びに行くべき大学は上記したMBAランキングの上位20校程度ということになります。「MBAさえ持っていれば評価される」と言う訳ではありません。「どこの大学のMBAを持っているか」まで、キッチリ人事担当者に評価されます。名もなき大学のMBAを取って帰って来ても、「なんでそこの大学のMBAを取ったの?」、「そもそもあなたにMBAの資格が必要だったの?」と言う反応しか返って来ないでしょう。つまり、下手をすると「自分が分析できていない」と言うマイナス評価にしかならないのです。ですので、MBAを取るなら最低条件はアメリカの大学(とその他数校)かつ、日本人が知っている上位校のみが評価対象なのが現実でしょう。

「留学に行って知識や経験を深めたい」と言う志は非常に素晴らしいものであり、当スクールでは可能な限りそのお手伝いをさせて頂ければ幸いと考えております。しかし、目的意識のない長期の海外渡航や日本の慣習を考慮していない留学については、ご本人のためにもあまりお勧めできません。留学をしたからにはその結果を求められてしまうのも留学です。行ったから無条件に評価されると言うものでは決してありません。「どこの国に、何のために行って、その後どうするか」と言う点について、しっかりと目標を定めて努力する必要があります。そして、留学して一番多くの事を学べ、最も評価される国はアメリカであるのは間違いありません。「本気で留学するなら」僕はやはりアメリカをお勧めしたいと思います。英語や留学、将来のキャリア形成にご興味のある方は、ぜひ一度、当スクールへご相談ください。その生徒さまに最も合った留学のスタイルと事前準備をご提案し、お手伝いをさせて頂けましたら幸いです。

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英語4技能検定試験に欧米のネイティブスピーカーとの会話が必要な理由

① 受験はもはやペーパーテストだけでは負けてしまう

近年の入試形態は、急速にその傾向を変えつつあります。従来から大学入試ではその配点の半分またはそれ以上が英語による合否でしたがその英語試験の内容が大きく変わりつつあり、ペーパーテストによるものから配点の大きな部分を面接や作文、リスニングのスコアが占めるようになっています。また長文読解も難解な文法を読み解くものより、大量の長文を読み飛ばして記述で論述する形式への変化が見て取れます。

こうした試験には従来型の学校教育や学習塾・予備校の机上での学習では対応が出来なくなりつつあり、英語試験に関しては日頃からの「会話力」と「日本語を介する必要のない英語の感覚」によって決定的な差がつくことになります。こうした「コミュニケーション力」は長期に渡る積み重ねによってのみ向上するもので、残念ながら受験対策で瞬間的に身につけることは出来ないスキルです。表現するなら受験英語とは「短距離走」から「マラソン型」の対策が必要と変わったと言えるでしょう。

<早稲田大学政治経済学部の入試は2021年度より、英語の配点比率が教科全体の62.5%に。独自入試問題は大量の英語長文を読み解く形式>

② 英検・TEAP・IELTSなどの4技能検定には必ず面接とライティングがある

近年の入試形態の特徴としてもうひとつ挙げられるのが、「民間英語能力検定試験」の導入です。英検・TOEFL・TEAP・IELTSなど事前に取得した民間英語検定のスコアが入試にも反映され、スコアが総得点に加点されるものや英語試験の90点あるいは95点としてみなされるパターン、あるいはスコアの提出によって英語試験が免除されるもの等がありますが、いずれにせよこれら民間英語検定のスコアが受験前から決定的な差をつけてしまうことになります。

例えば大学入試なら以前は問題の60%~65%を正答できれば合格ラインだったのが、民間検定が90%換算されることになればその時点ですでに25点から30点の差がついてしまうことになります。そしてこれらの4技能検定には必ず面接とライティングがあり、会話力、リスニング力、作文能力などの「日常的なコミュニケーション力」がスコアに決定的な差をつけます。

③ 試験はすべて、『欧米の英語の音』によって行われる

もう一点見落とされがちなのが、これらの英語試験の音はすべて『欧米の英語の音』であると言う事です。基本的にはアメリカ英語とイギリス英語のみでリスニングが吹き込まれるのが一般的ですが、発音範囲を拡大したTOEICでも英語は「アメリカ英語・イギリス英語・カナダ英語・オーストラリア英語・ニュージーランド英語」の5か国の音によるものです。

試験における英語とは基本的に「欧米の言語」であり、こうした地域にしか存在しない音はフィリピンやフィジー、インド、シンガポールといったアジア圏のノンネイティブスピーカーや日本語を母語としている帰国子女やバイリンガル講師はしっかりとは持っていないものです。確実な英語力に結び付けたいならなおさら、欧米のネイティブスピーカーとの会話訓練を避けて通ることが「目には見えないところで」非常に大きな効果の差をつけて行くことになってしまいます。これは高校までの英検2級程度のような目先のテストの結果では分からない「長期的な貯金量の差」となり、大学生となった頃から少しずつ現れ始めます。

④ 受験が終われば、その先に待っているのは就職も昇進もTOEICによる審査

受験が終わったからもう英語は勉強しなくて良い…そう思っている方はいないでしょうか。英語から逃げれば逃げるほどに陥るのがこの罠ですが、まず大学を卒業して、就職活動で履歴書やエントリーシートと共に提出が必要となったのがTOEICのスコアです。今の大人世代が仕事を探していた頃なら600点あれば「英語も勉強したんだね」となりましたが、TOEICが定着してほぼ全員が取得するようになった現在ではおそらく、プラス評価の対象となるのは740点以上、大手上場企業ならエントリーする学生は当たり前のように800点や900点を持っているでしょう。

そして、TOEICは990点満点のスコアのその半分がリスニング、さらにリーディングも文章が非常に長く常に時間との戦いを要求するシステムになっており、Test of English for International Communicationとの名称が示す通り「コミュニケーション力がなければとれだけ文法が得意でもスコアが上がらない仕組み」になっています。どれだけ一流大学を卒業した人でも会話力がなければ人並みのスコアにも届かないのは、「TOEICとはコミュニケーション力を測定するテスト」だからです。そして企業でも外国人労働者の増加を受けてエンジニア分野でもTOEICのスコアはもはや昇進の条件となり、社会人ならその人生設計そのものに大きく影響を与えるようになりました。理系学部に進学したとしても論文は英語で作成し学会で発表を行う必要もあり、英語を避ければ避けるほど後から壁にぶつかり後悔する結果となります。

⑤ 格差社会が到来し、就職や転職、昇進でのライバルは徹底的な言語教育を受けた外国人スタッフに

そして今後は、社会に出た後にさらに厳しい競争環境に直面します。新型コロナウイルス感染の拡大前から、日本においても正規社員と非正規社員、学歴に留まらないスキルのある勝ち組と机上のテストしかできない負け組の間の格差が開きつつありましたが、アフターコロナの社会ではこうした格差拡大に一層の拍車が掛かることが予想されます。

テレワークや業務のIT化が進むことで逆に、「機械にもできるようなコミュニケーションを必要としない単純労働はそもそも要らない」時代があっという間にやって来ることでしょう。こうした社会では幅広い知識や業務マネジメントスキル、チームの管理能力とコミュニケーション力に欠けるスタッフの業務は「AIかアルバイトか外国人で十分」と考えられることになります。そして現在の日本は労働人口の減少に伴って移民や外国人労働者の流入がかつてない勢いで加速しており、企業側も無意味に人件費の高い日本人正社員よりもこうした新しい労働力を「適材適所」で使用しようと考え始めています。またそもそも、「このIT化の時代に、海外に安く発注できる業務なら国内で行う必要がない」とも考えており、単純労働力がコンピューターや外国人労働力に置き換わることで「外国人も管理できる日本人管理職」と「人件費の安さで外国人には勝てない日本人」の2極化が進行することでしょう。すでにコンピュータエンジニアやプログラミングにおいても、スタッフの大部分が外国人になったようなケースが増えています。

そして日本にやって来る外国人労働者が単純労働だけを担当するとは限りません。日本に移り住んでくる外国人は母国で徹底的にITや経営、金融の実務的なスキルと外国語教育を受けて来たエリートが増加しており、プログラミングのような実務スキルに加えて「母国語・日本語・英語の3か国語」を自在に使いこなすことがすでに当たり前となっています。アジア圏では1流の就職を得るにはTOEIC900点や海外での留学経験を持つことが必須条件となりつつあり、こうした人材を管理することは言語スキルがなければもちろん不可能、むしろ逆に馬鹿にされてしまうばかりか、下手をすれば同僚との競争にも負け外国人が自分の管理者となることも想定されます。こうした環境においてはますます、全ての分野で言語スキルのない人材はただ「格差社会の負け組」となってしまう事でしょう。

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フィジーの「木彫りおじさん」

海外旅行の楽しみの一つに、現地の人々との会話があります。旅行先で現地の人が親切にしてくれた思い出は、どんな有名な観光地よりも深く記憶に留まるものです。ですが、海外で話しかけてくるすべての人が良い人であるとは限らないのが残念なところで、特に発展途上国を旅行する際は注意が必要です。今日は僕らがフィジーで遭遇した「木彫りおじさん」のことを書きたいと思います。

僕がフィジーを訪れたのは2004年の6月、社会人になって2年目の頃でした。それまでに僕が訪れたことのある場所と言えば、ハワイ、香港、アメリカ、韓国、台湾、ヨーロッパなど、比較的治安の良い国や先進国ばかりで、思えばフィジーは初めての発展途上国だったのですが、ガイドブックには「安全なリゾート国で、人々は穏やかでフレンドリー」とあったのでそれほど心配はしていませんでした。

フィジーを訪れる人の多くは離島のリゾートで海を満喫する方が多いのですが、ビーチで遊ぶだけではつまらない、現地の町や人々の暮らしを見たいと考えた僕は、離島ではなく本島であるビチレブ島のコーラル・コーストのホテルを選び、近くの町や首都であるスバを訪れる計画を立てました。

思い出せば、異変は入国の段階から始まっていました。入国審査を通り税関に進むと、係員が僕らを制止して荷物をチェック、とここまでは普通だったのですが突然「Give me some money.」と言ったのです。何か関税のかかるものを持っていたかな?と思いつつとりあえず僕は「Why?」と理由を尋ねました。彼らは理由を答えずにただ「Some money.」と言っていたのですが、僕が払うそぶりを見せずにいると、諦めたように「行っていいぞ」というようなジェスチャーをしました。税関の職員と言えば国の職員のはずですが、その立場を利用してこのように「money」と言えば、きっと訳が分からないまま払ってしまう人もいるのでしょう。国の職員や警察でも完全には信用できないのが発展途上国なのだと、初めて感じた経験でした。

コーラル・コーストのリゾートホテルに宿泊して、近くの素朴な町や美しいビーチ、フィジーの伝統的なダンスと食事を満喫、と滞在は素晴らしいものでした。フィジーを訪れて2日目、僕はレンタカーを借り、首都のスバを訪れることにしました。スバまではホテルから、一本道を約3時間のドライブです。道を走っていると、現地の人は道端でオレンジを売っています。それも村を抜けるたびに…

果たして一日に何個売れるのだろう?と疑問に思いつつ、車は首都のスバに入りました。

南太平洋の島国に立派な町があるものだと思いながら駐車場を探して、信号待ちで停車していた時です。ある男が車に近寄ってきて「次の交差点を右に曲がればパーキングがあるぞ!」と言うのです。どうして駐車場を探していると分かったのだろうと思いながら右に曲がると、確かに駐車場が。車を止めて降りるとそこにさっきの男が現れて、「Lock nicely.」などと言っています。そして「どこへ行きたいんだ?」と言うのでショッピングをすると答えると、「ついて来い」と。 この男は何なのだろう?と少し怪しく思ったのですが、フィジーの人は陽気でフレンドリー、とガイドブックにあったので、とりあえず行ってみることにしました。彼は歩きながら、「自分は元ラグビーの選手で、日本に行ったこともある。僕らの滞在していたホテルで働いていたんだ」、などと言います。今思えば怪しい臭いがプンプンする内容なのですが、現地の人と触れ合いたいと思っていた僕は不覚にも彼の会話に引きずり込まれて行きました。

(男の後姿。残念ながら正面からの写真はありません…)

ショッピングをしている時も彼は通訳などをして、さあ次はどこへ行く?と言うので僕はそろそろ昼食を食べる、と言うと、レストランの近くの広場に僕を連れて行き、「自分はそろそろ行かなければならないが、君と友達になった証に木彫りの人形をプレゼントするよ。僕は国に登録されている木彫り職人だ。君の名前のイニシャルを彫るから教えてくれ」とライセンス(本物かどうかは不明)らしきものを見せながら言います。そしてイニシャルを彫った木彫りを僕に渡して、「Give me some money.」と言うのです。まあ、親切にしてくれたし、チップくらい払うかと思い5ドルほどを渡すと急に顔つきが変わり、「これでは足りない。この木彫りはハンドメイドで高いんだ。イニシャルも彫った。」と迫って来たので、カチンと頭に血が上った僕は「I don’t need this.」と木彫りを突き返し、その場を立ち去りました。その男は元ラグビー選手と嘘をつくぐらい立派な体格の男で、今思えば本当に危ないことをしたと思うのですが、人のいないような場所ではなかったのでそれ以上追っては来ませんでした。果たしてこのような状況で身を守るためにお金を払うべきかどうかは意見の分かれる所だと思いますが、それ以前に最初について行ってしまったのが最大の間違いだったのだと思います。

後でガイドブックを見ると、読者の投稿に「木彫りおじさんに注意」とのコラムが。どうやら彼は日本人を狙ってこんなことを繰り返している有名人だったようです(苦笑)

その後も色々な発展途上国に行きましたが、大体親切に話しかけて来る人はお金目当てであることが多いです。タクシーなんかも、客引きをしている車に乗ったらメーターが細工してあり、法外な料金(と言っても日本人にはたいしたことない額ですが)をボラれたなんてこともありました。いつも途上国に行くと「現地の人と会話したい」と言う欲求と「お金を取られる」という警戒感の間で揺れてしまいます。必要以上に警戒することは旅の楽しみを減らしてしまいますが、途上国では自分の身の安全は自分で守る以外ありません。特に日本人は狙われていて、警察すらグルである可能性もあります。みなさんも海外を旅行するとき、特に途上国では、危険な行動や場所には気をつけて下さい。

追伸  途上国の全ての人が悪い人間である訳ではありません。本当にいい思い出や出会いもあります。それは皆さんの目で、確かめてみて下さい。そんなことも旅の楽しみの一部であると思います。

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留学でやってはいけない13のこと

ここでは僕が留学で経験したことやその後に学んだ情報から、留学する際に知っておいた方が良いこと、やってはいけないことをご紹介したいと思います。中には厳しい内容もあり、このブログをお読みになって留学にネガティブな印象を持たれる方がもしかしたらいらっしゃるかも知れませんが、それはこのブログの意図する所ではありません。留学には個人のスタイルがあるでしょうし、これら全てを最初からきっちり出来る人はおそらくいないと思います。ただ留学という一生の財産に成り得る機会を、1人でも多くの方に成功させて欲しいと思い、そのために知っておいた方が良いことがあるとの趣旨で書かせて頂きます。これから海外へ留学に行かれる方に、少しでもご参考にして頂ければ幸いです。

⓪英語が母国語でない国へ留学する

この内容は正直書くべきかどうか迷いもありましたが、日本の英語教育が間違った方向へと向かってしまう事は日本にとっても英語を学ばれる方にとっても良くない事と思いますので、ハッキリお伝えする事にしました。

正しく英語を学ぶためには、英語が母国語でない国で英語を学ぶことは全くお勧め出来ません。特に初心者、初級者の方が英語が母語でない、日本語も話せない非ネイティブ講師から英会話を学んだ場合、「間違った感覚が定着してしまい矯正出来なくなる」ケースが非常に多く見られます。一定以上の大きさで正しい英語が母国語となっている国は世界に、アメリカ合衆国、カナダ、イギリス、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランドの6か国しかありません。その他の国の講師は英語のネイティブスピーカーではなく、正しくない英語を使用している事が非常に多いです。

これまで僕が様々な方を見て来た結論として、初心者・初級者の方が正しい英語を母国語とする国以外の場所で最初に英語を学んでしまった場合、めちゃくちゃな英語が身についてしまい、感覚として定着してしまったため後から矯正する事も非常に困難です。このような「適当な英語」は、会話の相手がネイティブスピーカーや英語の上級者であればあるほど、文法的に意味を成していないため全く通じません。東南アジアなど英語が母語でない国へ留学することがブームとなっていますが、個人的な意見として、これらの場所で勉強するくらいなら日本国内で勉強する事をお勧め致します。安いものには、必ずデメリットが潜んでいるとお考えください。

① 英語を話さない

「あたりまえじゃん」と思われるかも知れませんが、実際はこれ、中々難しいことなんです。僕も最初はそうだったのですが、留学に行って誰かと話した時になって初めて「相手の言うことが分からない」ことを怖いと感じます。「旅の恥はかき捨て」の旅行とは違い、生活するのに何とかコミュニケーションを成立させることを迫られるからです。英語が通じないと段々外国人に話しかける勇気が無くなって行き、実際には言葉の通じやすい人と過ごす時間の方が多くなります。これは日本人に限った事ではなく、韓国人も台湾人も、スペイン語圏の人もフランス語圏の人もみんな同じです。大体みんな同じ言葉を話す人同士で固まっています(笑)
ですが、そんな時に思い出して下さい。「何のために海外へ留学に来たのか」。それは英語を上達させるためであり、海外でしか学べないことを学ぶためだったはずです。最初は上手く話せないのは仕方のないことです。ですから、英語の話せる日本人と過ごして少しずつ外国人の友達を増やしたり、まずは文化や発音が近いアジアの人と話してみたり、ホストファミリーやルームメイトと話さなければならないことに目をつむったりせず、下手でも良いので外国人と話すことに挑戦しましょう。こちらが心を開いて相手とフレンドリーに接しないかぎり、相手の方から一方的に距離を縮めてくれることはありません。英語が下手でも、「話しかける」「仲良くなろうとする」勇気を持つことが重要です。

② 日本人を避ける


ごくまれにですが、「せっかく海外で生活するのだから、日本語は話さない」と言って日本人と話すことを避ける日本の留学生を見かけることがあります。その心意気は立派だと思いますが、かと言って日本人を意図的に避けることは決して良いことではなく、むしろデメリットの方が大きいと思います。留学生は、当然ですが何でも英語でこなせる訳ではありません。特に最初のうちは、先に留学に来ていた日本人から、知らなかった英語の表現、現地での生活に有意義な情報、国によって様々である外国人の性格や文化・考え方など、多くの情報をもらう事ができます。また留学に来ている人は、多くの人が高額の費用を払ってでも英語や海外でしか学べない知識を勉強に来た向上心の高い方が多く、聞いておいたら為になる知識や経験を沢山持っています。英語の勉強も大事ですが、同時にこうした人達との出会いは本当にかけがえのない財産になります。また、何か困った時に一番頼りになるのは、やはり日本語の通じる日本人です。小さなことにこだわらず、ぜひ日本人を含めた色々な人との出会いを大切にした方が良いと僕は思います。

③ 外国人について回る

日本人に多い残念なパターンがこれです。日本人としては全然悪気はなく純粋に仲良くなりたいだけなのですが、外国人と付き合う際に「自分がない」と思われるとあまり尊敬されません。毎日のように「今日は何するの?」、「一緒に行っても良い?」を繰り返すと、ついて来るだけの奴と思われて煙たがられます。そうではなくて、「~へ行くんだけど、一緒にどう?」とか、「~を食べに行ってみない?」といった具合に、相手が自分と一緒に過ごしたら楽しいと思わせる必要があります。外国人と接する際は相手にただ合わせるのではなく、自分が引っ張っていく方が尊敬され易いと思います。もちろん、一緒について行ったのに英語を全く話さないのが印象として最悪なのは言うまでもありません。

④ 友達が少ない

あまり表面的な友達ばかり増やすのは意味がありませんが、日本人・外国人に限らず、留学ではある程度多くの人と交流する方が良いと思います。苦手な人と無理に付き合う必要はありませんが、多くの人と触れれば触れるほど、英語も上達し様々な知識や経験を手にすることが出来ます。たとえば、英語は母国語の影響を強く受けるため、国によって発音が微妙に違ったり、使う表現が違ったりしますので、多くの人と話すことで多彩な単語や表現を知る事が出来ます。また、留学で学ぶことが出来るのは英語だけではありません。英語は日本でも勉強できますが、外国人の友達を作って話すことや、色々な国の知識や文化を肌で感じ直接学ぶことは、国内や旅行では難しいことです。また、どの友達とその後の長い付き合いを続けて行けるのかすぐには分かりませんので、友達が極端に少ないのはやはりNGです。変な話、留学という限られた期間で学べる英語の量は限られています。しかも授業で学ぶ内容より、外国人の友達を作って英語で話す方がずっと良い練習になり、帰国後も関係が続けば長い目で見ても英語の上達に役に立ちます。留学で最も価値あることは「出会い」があることだと僕は思います。友達を沢山作って、沢山のことを話しましょう。

⑤ 異性とばかり仲が良い

これについては「異性と仲良くしない方が良い」ということでは決してありません。実際に英語を上達させる最も早い方法は「外国人の恋人を作ること」というのは有名な話で、僕もこれには同意します。ですが、異性と「だけ」付き合うと、残念なことに様々なデメリットが発生します。
僕がボストンに留学した際に、こんなことがありました。僕が入学した日に同じように入学したフランス人の男の子と女の子がいました。女の子はすごくフランス人らしい可愛らしい子で、男の子も中々の好青年でした。やがて2人は恋に落ちて付き合い始めたようで、誰に聞いても常に一緒にいる姿があちこちで目撃され、外国人はおろか他のフランス人も2人の間には割って入れないようでした。ある日、その女の子が突然1人になりました。聞く所によると、男の子は留学期間が終わりフランスに帰国してしまったとのこと。それ以降、その女の子は誰とも仲良くなる様子もなく、常に1人で淋しそうにしていました。おそらく誰も話しかけないほど2人の世界を作ってしまったので、他のフランス人からもはじかれてしまったのでしょう。また、外国人の友達を作るには同じ日に入学した人が一番親しくなりやすいのですが、その努力をしなかったために友達が出来なかったのでしょう。留学生には友達を作る「タイミング」の様なものがあって、これを逃すと中々親しい友達を作るのが難しかったりします。
これは極端な話ですが、これに限らず異性とばかり付き合う人には「あいつは女たらしだ」、「あいつは尻軽だ」という悪いウワサが必ず立ちます。やっぱりこうした振る舞いって、どこの国の人にもイメージが悪かったり、嫉妬されたりするんですね。これってどこの国でも同じなんです(苦笑)。こうしたウワサが立つと、次第に周りの人も避けるようになって行きます。ですから、友達は同性異性とバランス良く付き合って、沢山の友達を作るのが結構大事だったりします。

⑥ アジアを見下す

日本人にはあまりピンと来ないかも知れませんが、アジアの国からの留学生は日本や欧米からの留学生に「見下される」ことに非常に敏感です。特に韓国や台湾は「自分たちは経済的に成功した国だ」という自負心がありますので、見下されたと感じるととても不快だそうです。僕の台湾の友達は「フランス人が大嫌い」だと言いましたが、その理由が「見下す」からだと言っていました。フランス人がみんなそうかどうかはさておき、人の上下は経済的な豊かさや出身国で決まるものではありません。留学先ではむしろ「自分を持っているか」「英語が話せるかどうか」で尊敬されるかそうでないかが決まります。ボストンにはアラブの王子だか大金持ちだかが何人かいましたが、人を見下すことに慣れているせいか誰も相手にしていませんでした。少なくても海外では自分が比較的恵まれた国から来たことは忘れて、1人の人間として尊敬される振る舞いをしましょう。特にアジア人同士は、距離や文化が近いこともありお互い強い関心を持っていますし、一番友達になり易く、一番理解しあえる関係です。留学から帰国してもずっと良い友達でいられるのは、やはり韓国と台湾の友人です。韓国人はだいたい日本に悪い先入観を持っていますが、実際に接すると価値観が変わるそうです。台湾人が親日的なのは言うまでもないでしょう。もちろん欧米人の友達を作るのも良いことですが、まずはアジアに友達を作ってみて下さい。

⑦ 日本のことを知らない

これも留学してから初めて気が付くことです。他の国からの留学生は、自分の国の歴史や、社会制度の仕組みと特徴、国際社会での立ち位置などをしっかりと分かっています。たとえば、日本の所得税や法人税・消費税がどのくらいで、その水準が他の国と比べてどうなのか、知っていますか?僕はこれで大恥をかきました…。日本人なのに、日本のことを説明できない、これは非常に情けないことなのですが、海外に出てみるまで意外に気付かないものです。まして自分の知らない日本のことを外国人に教えられてしまった時は、もう穴を掘りたい気分になります。留学に来る外国人は、総じてその国でも優秀な人が多いと思います。そのような人たちと接するときに恥をかかないように、自分の国にまず興味を持って、しっかり日本について話が出来るようにしましょう。

⑧ 授業をサボる

日本の大学と同じ感覚で授業をサボると大変なことになります。海外の大学や学校では出席率はとても大切な評価基準です。米国では学生ビザを発給された学生は8割以上の出席がビザ要件として義務付けられており、これを満たさなかった場合、最悪の場合は強制送還になります。たとえビザが発給されていない語学研修であっても、毎日学校へ行き外国人と英語で接して英語力を向上しようとする努力をすることはとても大切です。
僕が初めて留学をした時、同じ日に入学した英語の全く出来ない日本人の女の子がいました(僕もお世辞にも上手ではありませんでしたが)。その子はやがて学校に来なくなり、何週間か後に会った時は別人のようにやつれて退廃的な生活を送っていました。その子とルームメイトだったドイツ人の友人に話を聞いたところ、ルームメイトと全くコミュニケーションが取れずトラブルになり、それが次にはホストファミリーとの問題に発展して、とうとうホストの家を追い出されてモーテル暮らしになったとのこと。最初に英語が出来ないのは仕方がないことだと思います。ですが英語を向上させることを放棄してしまうと、待っている状況は悲惨なものです。少なくとも毎日授業には出席して、生活のリズムを守り英語力を少しでも向上させて行きましょう。

⑨ クラスで発言しない

日本の学校の授業とは逆で、海外では積極的に発言する事が求められます。語学学校などでは先生が振った話に誰かが答え、それにまた誰かが意見する、という感じで、先生から指名されて答えたり質問されたりすることの方がむしろ稀なぐらいです。どの国の学生も自分が自分がと先を争って発言しようとしますので、静かにすることに慣れている日本人はどうしても気後れしてしまうのですが、慣れたら負けずにどんどん発言しましょう。ずっと黙っているのでは費用が勿体ないですし、何より楽しくありません。海外での授業は日本のそれよりずっと気楽で自由なものです。だから楽しむが勝ちだと僕は思います。

⑩ 現地のルールを守らない

留学先には様々な国から生徒がやって来ます。文化も母国語も異なる人間同士が唯一守らなければならないのは、英語で話すことであり現地のルールに従うことです。公共の場所や学校・ステイ先での喫煙はもちろん、欧米では(日本もですが)歩きタバコも絶対NGです。飲酒に対する規制も厳しく、年齢を証明するものが無ければお酒は買えませんし、クラブやバー・レストランで注文することも出来ません。こっそり違反するとクラブやバーからつまみ出されることもあります。会ったら必ず挨拶をすることや、必要なことは必ず会話で意思を伝えることもルールです。(日本では「察する」ことは美徳ですが欧米では異なります)。ステイ先には門限がある場合もあります。またホストファミリーの誕生日を祝うことや、クリスマスやサンクスギビングの家族での食事も大切にして下さい。米国などは日本よりだいぶ自由で個人が優先の社会ですが、何でも自由にして良いと言うことでは決してありません。

⑪ 自立した生活ができない


日本人はホームステイに、ホストが色々と世話をしてくれるイメージがあるかも知れませんが、実際の留学の生活はそうではなく、自分のことは自分でするという「自立した生活」が求められます。自分の洗濯はもちろんのこと、食事も自分で作らなければならない場合もありますし、ホストファミリーの掃除や食事の後片付けを手伝う必要もあるでしょう。ホストは留学生を「家族の一員」として受け入れるのであって、「お客さま」では決してないことを知っておいて下さい。最初は戸惑うかも知れませんが、お互いを尊重しつつ自分の生活を自分の力でして行くことは、慣れると案外心地の良いものだったりもします。

⑫ 日本で学歴と認められない大学を卒業する


少し厳しい内容ですが、留学をご検討されている方々のご参考になればと考えて、実際の現実をご紹介させて頂ければと思います。日本の大学に入学せず、海外のよく知られていない大学やコミュニティカレッジを卒業した場合、その学歴は日本の企業では「大卒」として認められず、「高卒扱い」となります。また、米国でこうした大学を卒業して現地で就職しようとしても、契約社員レベルのポジションしか得ることが出来ず、その契約が更新されなかった場合は労働ビザが切れ帰国を余儀なくされ、日本では結局「高卒扱い」の仕事にしか就くことが出来ません。日本でも大卒の学歴として認められるのは、ハーバードやスタンフォード、MITやUCLA、UCバークレーなどのごく一部の一流大学のみで、これらの大学の卒業生は近年は高い評価を受け日本の一流企業も米国枠の採用を増やしていますが、それ以外の大学は残念ながら「日本の受験を避けた」と言う評価となるのが現実です。それであれば日本の大学に入学し、交換留学や語学留学で高いTOEICスコアを取得した方が遥かに高く評価されます。「日本は学歴社会だから、アメリカで!」と考えるのは非常に安易な発想で、実はアメリカも日本に勝るとも劣らない超学歴社会です。日本であろうがアメリカであろうが、その人間が努力した結果がそのまま評価されるのは同じです。受験を避け裏道を抜けて英語力さえつければ高く評価される、と言う事は残念ながら起こり得ません。高校を卒業していきなりこうした米国の一流大学へ入学するのは相当に高いハードルのため、まずコミュニティカレッジに入学し一流大学への編入を目指すルートもありますが、もちろんこのルートも死ぬ気で頑張れる強い意志と努力が必要です。努力無くして結果を得ることは出来ません。海外の大学へ進学するのであれば、それだけの覚悟と努力が必要です。

また、近年よく耳にする「世界大学ランキング」を鵜呑みにするのも実は現実とはかけ離れています。世界大学ランキングはあくまで欧米基準の物差しで、英語で書かれた論文のみを評価対象とし、さらに自然科学分野を圧倒的に重視したアカデミックなランキングであり、それは社会や企業での評価とは必ずしも一致しないものです。ここでこの「世界大学ランキング」と矛盾する、もう一つのランキングをご紹介したいと思います。

【世界の大学就職力ランキング2018(QS)】

① スタンフォード大学(アメリカ)
② カリフォルニア大学ロサンゼルス校(アメリカ)
③ ハーバード大学(アメリカ)
④ シドニー大学(オーストラリア)
⑤ マサチューセッツ工科大学(アメリカ)
⑥ ケンブリッジ大学(イギリス)
⑦ メルボルン大学(オーストラリア)
⑧ オクスフォード大学(イギリス)
⑨ カリフォルニア大学バークレー校(アメリカ)
⑩ 清華大学(中国)
⑪ ニューヨーク大学(アメリカ)
⑫ コロンビア大学(アメリカ)
⑬ プリンストン大学(アメリカ)
⑭ 東京大学(日本)
⑮ 北京大学(中国)
⑮ トロント大学(カナダ)
⑯ スイス連邦工科大学(スイス)
⑰ ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(イギリス)
⑱ コーネル大学(アメリカ)
⑲ エール大学(アメリカ)
⑳ 香港大学(香港)
㉑ シカゴ大学(アメリカ)
㉒ ペンシルバニア大学(アメリカ)
㉔ ウォータールー大学(カナダ)
㉕ ミシガン大学(アメリカ)
㉖ 早稲田大学(日本)
㉗ 復旦大学(中国)
㉘ エコール・ポリテクニーク(フランス)
㉙ インペリアル・カレッジ・ロンドン(イギリス)
㉚ カールスルーエ工科大学(ドイツ)
㉚ シンガポール国立大学(シンガポール)
(中略、以下日米の大学のみ記載)
㉜ ノースウェスタン大学
㉞ デューク大学
㊸ ブラウン大学
㊼ パデュー大学
㊸ ジョージア工科大学
㊺ 慶應義塾大学(日本)
(以下、主要大学のみ記載)
ボストン大学(51位)
京都大学(53位)
東京工業大学(57位)
南カリフォルニア大学(59位)
ジョンズ・ホプキンズ大学(64位)
ワシントン大学(64位)
カリフォルニア工科大学(73位)
大阪大学(76位)
アリゾナ州立大学(81位)
ペンシルバニア州立大学(87位)
名古屋大学(90位)

このランキングは各大学の卒業生を、政治やビジネスのリーダーから、ジャーナリスト、科学者、文学やアートの分野に至るまで、①「雇用者の評判」、②「卒業生の成功指標」、③「雇用者とのパートナーシップ」、④「雇用者と学生の関係」、⑤「卒業生の就職率」の5つの要素を基に、世界の大学がどれだけ社会の中で評価されているかを指標化したもので、皆さまがお持ちのイメージと近い「現実的なランキング」と言えるでしょう。世界大学ランキングでは全く低評価を受けている日本からも、上位50位以内に東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学がしっかりとランクインしています。ボストン大学やカリフォルニア工科大学もアメリカでは「一流大学」と呼ばれる優秀な大学ですが、世界基準で見ても日本の一流大学の後塵を拝し、それが日本基準になればその評価はさらに低いものになることは容易に想像できます。州立大学レベルの学位は就職活動では「その他の大学」のカテゴリーに分類されてしまうでしょう。日本で正当に「一流の学歴」と評価されるには、少なくとも東京大学より上位にランキングされているアメリカの8大学(スタンフォード、UCLA、ハーバード、MIT、UCバークレー、ニューヨーク、コロンビア、プリンストン)での「実用的な学位」(経済学、経営学、法律、自然科学分野など)が必要となって来ます。それが「日本における現実の評価」と言えます。

さらに、就職をした後の評価はさらにシビアです。日本社会には強固な「学閥」が明確に存在します。

【上場企業の全役員の出身大学2018(役員四季報)】

① 慶應義塾大学 2,134人
② 東京大学   1,844人
③ 早稲田大学  1,837人
④ 京都大学    923人
⑤ 中央大学    888人
⑥ 一橋大学    590人
⑦ 明治大学    584人
⑧ 日本大学    554人
⑨ 大阪大学    461人
⑩ 同志社大学   405人
(中略)
ハーバード大学   73人
スタンフォード大学 31人
ペンシルベニア大学 26人
コロンビア大学   22人

将来的に状況が少しは変わるとは思いますが、それを見越したとしても、世界の頂点を極めるハーバードやスタンフォードでさえ日本社会での影響力とは極めて小さいものです。「そもそも出身者の母数が異なる」「米国の超一流大学を出たら日本の企業になんか興味がないだろう」と言う意見がありますが、学閥が存在する以上は「絶対数」=「影響力」であり、日本の上場企業が海外大卒をトップに据えたと言うケースは未だ聞いたこともありません。米国で現地の一流企業のポジションをゲットしたとしても、そこで現地の「一流のネイティブ」との競争を勝ち抜くことは完全に不可能ですし、役員はおろか管理職になることすら叶わないのが現実でしょう。そうなると残る道は国内の外資系企業と言うことになりますが、国内の外資系企業はあくまで「日本支店」です。支店長は当然ですが本国から来た人間、そしてその支店が日本を撤退することも日常茶飯事です。どれだけ高報酬でも「支店」におけるポジションを転々とすることになりますし、日本の企業のように長期間勤務したら待遇やポジションが上がるというものでもありません。私たちが日本人である以上は結局、日本人が成功できるのは日本の企業だと言うことです。多民族が暮らす米国でさえ、アジア人が大企業のCEOを勤めることはほとんどありません。それは日本の企業が外国人に重要なポジションを与えない事と、全く同じことです。差別だと感じるかもしれませんが、現実は現実、当然と言えば当然です。学歴主義・民族主義と言うのは日本独自の習慣では決してなく、どの国でも同じです。ハーバードやスタンフォードなどの米国の超一流大学で学びたいのであれば、日本の学歴を取得した上で大学院留学をする方が、長期的な視点で見た場合は良いかも知れません。

「留学したい」「海外で学びたい」という気持ちは非常に誇るべきものですが、やり方を間違えると、それはマイナス評価になってしまうケースがあります。留学に行くことは「勉強であり挑戦」であって、決して「遊びや余暇」であってはならないのです。海外に勉強に行かれる方に、上記のような日本の社会の環境や、国内での留学に対する社会的評価も知っておいて頂ければ幸いです。

SSEAでは以上のような要素も考慮しながら、生徒様のご希望や将来の進路、就職を希望する業界なども踏まえた上で、その生徒様お1人がどのような進路を歩んだら最も良い方法で留学を成功させることが出来るかをご提案させて頂きます。考えてみて下さい。あなたは今、人事部に配属され就職活動生の集団面接を行っています。

Aさん:「高校卒業後、アメリカの語学学校に通ってTOEFLのスコアを上げ、コミュニティカレッジに入学してアメリカ文学史を勉強しました!アメリカに3年以上いたんです!TOEIC700点です!」

Bさん:「日本の国立大学で法律を専攻しました。特に企業における特許申請や知的財産に関する分野が専門です。夏休みに1か月、アメリカで短期の語学研修をした事があります。TOEICのスコアは800点です。」

Cさん:「大学生の時にイマイチやりたい事がなくて、卒業してオーストラリアに1年ワーキングホリデーに行きました!TOEICは560点でも、現地のカフェで毎日バイトしてたので直感的にコミュニケーションが取れるんです!」

Dさん:「私は帰国子女で英語が話せたので、その英語力でアメリカの州立大学に入って英語の言語学を専攻したので、私の英語は完璧なんです!日本では知られていないですけど、私の大学は世界大学ランキングで日本のほとんどの大学より上なんですよ!」

あなたが面接官なら、どの学生を次の面接に呼びたいと思いますか?

長くなりましたが、以上の情報がお読みになった方に少しでもご参考になれば幸いです。僕が初めての留学で滞在したアメリカ西海岸のサンタ・バーバラは、今でも僕には特別な場所であり、第2の故郷だと思っています。それは身についた英語や、忘れられない様々な出会いと経験に留まらず、それまで何となく受験をして、何となく大学に通っていた僕に「世界でやって行ける人間になりたい」と思わせ、それまで受け身だった意識を、目標を持った前向きなものに変えてくれた経験だったからです。人生のすごし方が、この町での経験で明らかに変わった、それほど大きな影響を受けました。サンタ・バーバラから帰国した僕はその後、狂ったかのように英語の勉強に没頭し、それが就職活動の成功や、英語力と言う一生ものの財産へと繋がりました。1人でも多くの方に、そんな特別な経験ときっかけを与えてくれる機会が留学なのだと知って頂ければと思います。一生の財産になり得る留学の機会が素晴らしいものになるように、このブログが少しでもお役に立てれば幸いです。

サンタ・バーバラでの留学時代の体験もブログにしています。ぜひ Santa Barbaraその1。からお読みください。また、当スクールの生徒様には、代表講師の経験を元にした留学のアドバイスや語学学校のご紹介なども行なっております。詳細につきましては、「留学サポート」ページをご覧ください。

当スクールのカリキュラムは、代表講師が留学とその後の英語学習で経験した学習法に基づいて構成されております。学習カリキュラムにつきましてはぜひ、「SSEAの学習法」のページやをご覧ください。

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